フランスで自転車通勤に報奨金を支払うという試み

(2014年6月) フランスで自転車通勤をする人に政府がインセンティブ(奨励金など)を与えるという試験が、半年を期間として開始されています。 この試みは自転車の利用を促進し、環境や健康への悪影響が懸念される自家用車の使用を抑止するためのもので、同様の試みが他の欧州諸国でも既に行われています。

他の欧州諸国とは、オランダ、デンマーク、ドイツ、ベルギー、英国のことで、インセンティブの形態は税金の控除や、走行距離1kmごとに支払われる奨励金、自転車購入補助金など様々です。

インセンティブの概要

フランスの試験に参加するのは20の企業や組織(従業員数合計1万人)で、自転車通勤1kmあたり25ユーロ・セント(1/4ユーロ)を従業員に支払われます。 フランスで自転車通勤をする人が走行する距離は平均で(片道?)3.5kmです。

1ユーロが現在(2014年6月)140円程度ですから、その1/4は35円。 通勤距離が3.5kmの人であれば、1回の通勤で122円ほどもらえるわけです。 一ヶ月だと 3,660円。 3.5kmというのが片道の話であれば、往復で 7,320円。
この金額だけを見れば魅力的ではないと思うかもしれませんが、ガソリン代や交通費が不要となるうえに、自転車通勤は心身の健康にもよろしい。 マイカー通勤が不健康だという研究は少なからずあります()、つい先日には(記事にはしませんでしたが)自家用車やバス・電車などに比べて、自転車で移動するのが最も幸福度が高いという結果になった研究が発表されています。

今回の試験結果が良好であれば、さらに大規模な第二段の試験が行われる予定です。

欧州の現状

フランスにおける通勤手段に自転車が占める割合は現在2.4%に過ぎませんが、フランス運輸省は自転車通勤インセンティブによって、この割合を1.5倍(3.6%)にまで引き上げたいと望んでいます。

ベルギーでは自転車通勤によって税金が免除されるという政策が開始されて5年目になりますが、通勤者の8%が自転車通勤です。 オランダでは坂道が少ないこともあって、25%が自転車通勤です。

パリや、ロンドン、バルセロナ、ストックホルムなどの大都市では、カー・シェアリングならぬ自転車シェアリングが自転車利用の促進において大きな役割を果たしています。