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果糖はブドウ糖に比べて客観的にも主観的にも満腹感が少ない

(2015年6月) "PLOS ONE" に掲載入れたバーゼル大学の研究によると、ショ糖(砂糖)に比べて果糖は満腹感が少なく脳の報酬系もあまり刺激されません。 そのため果糖の摂り過ぎは過食の原因となる恐れがあります。
Wolnerhanssen BK, Meyer-Gerspach AC, Schmidt A, Zimak N, Peterli R, Beglinger C, et al. (2015) Dissociable Behavioral, Physiological and Neural Effects of Acute Glucose and Fructose Ingestion: A Pilot Study. PLoS ONE 10(6): e0130280. doi:10.1371/journal.pone.0130280 (Licensed under CC BY 4.0)
研究の方法

この研究では、健康な若い男性12人を被験者とする二重盲検試験を行いました。

12人は次の3つのグループに分けられました:
  1. 水道水300mlにブドウ糖75gを溶かしたものを投与(*)されるグループ
  2. 水道水300mlに果糖25g(†)を溶かしたものを投与されるグループ
  3. 水道水300mlを投与されるグループ

(*) 投与は鼻から差し込んだチューブにより行われたので、被験者に液体が甘いかどうかの判断はつきませんでした。

(†) 論文中に "equicaloric doses of fructose and glucose (75g vs. 75g)" という表現があるので、ブドウ糖と果糖はカロリーが同じであるようです。 したがって、今回の研究ではブドウ糖と果糖とで摂取カロリーが異なります。

液体を投与してから5分後にMRIで脳の画像を撮影し、15~60分後に血液検査を行って満腹感に関与するホルモン群(GLP-1、GIP、インスリン)の量を測定しました。 さらに、被験者の主観的な満腹感に関する聞き取り調査も行いました。

結果
MRI検査

ブドウ糖と果糖では摂取時における大脳辺縁系(食欲コントロールに関与している)の海馬と扁桃体の活性が大きく異なっていました。 果糖よりもブドウ糖の方が脳の報酬系への刺激が大きかったのです。

満腹感ホルモン

果糖を摂取したグループでは、ブドウ糖を摂取したグループと違って満腹感ホルモン群の血中濃度があまり増加していませんでした。

聞き取り調査

主観的な満腹感も果糖の方が少ないという結果でした。

弱点
今回の研究の弱点は、①被験者数が物足りない点と、②被験者が男性のみであったという点、そして③ブドウ糖と果とで摂取カロリーが異なっていた点です。