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果物や野菜をよく食べる人は早死にしにくい

(2016年1月) "International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity" に掲載されたシドニー大学などによる研究で、果物や野菜の摂取量が多いと早死にのリスクが低いという結果になりました。

研究の方法

45才超(平均年齢60才)のオーストラリア人男女15万人分のデータを用いて、食生活と死亡リスク(死因を問わない)との関係を調べました。 果物と野菜の摂取量に応じてデータを4つのグループ(Q1~Q4)に分割し、グループ間で死亡リスクを比較しました。 食生活に関するデータはアンケート調査により収集しました。

結果

6.2年間のうちに死亡したのは4%にあたる 6,038人でした。 果物と野菜の1日あたりの平均摂取量は、それぞれ1.9回と3.9回でした。 60%超の人(男性に限ると48.6%、女性に限ると70.2%)が世界保健機構(WHO)が推奨する野菜・果物摂取量(果物・野菜を併せて5回分)に達していました。

果物・野菜の摂取量と死亡リスクの低下幅
全般的に、果物と野菜の摂取量が多いと死亡率が低いという結果でした。 下掲の表は、野菜・果物の摂取量が最も少ないグループ(Q1)を基準としたときの死亡リスク低下幅です。 Q4が最も摂取量が多いグループです。
Q2 Q3 Q4 95% CI p値
果物&野菜 -1% -8% -10% 0.84~0.97 0.002
果物 -9% -14% -16% 0.76~0.93 0.001
野菜 -5% -8% -7% 0.87~1.00 0.017
生野菜 -13% -8% -6% 0.85~1.04 0.793
加熱調理した野菜 -8% -2% -13% 0.80~0.95 0.003

表中の数字は、年齢・性別・健康状態・教育水準・収入・職業・婚姻状態・居住地(都会か田舎か)・喫煙歴・睡眠時間・運動量・ビタミン剤の服用・加工肉摂取量・糖尿病の有無・BMIなどの要因を考慮した後のものです。 赤字は統計学的な有意性に問題がある数字です。

各グループの野菜・果物の摂取量
Q1 Q2 Q3 Q4
野菜&果物 4回未満 4回~5回 5回超~7回 7回超
果物 1回未満 1回~2回 2回超~2.3回未満 2.3回以上
野菜 2回未満 2回~3回 3回超~5回 5回超
生野菜 1回未満 1回~1.3回未満 1.3回~2回 2回超
加熱調理した野菜 1回以下 1回超~2回 2回超~3回 3回超
「1回」の量

野菜の「1回」の量は、サラダなどの生野菜であれば1カップ、加熱調理後の野菜(ジャガイモを含む)であれば半カップと定義されました。

果物は、生の果物の中くらいのサイズ1切れ、あるいは小さいサイズ2切れを「1回」分とみなしました。 缶詰あるいはダイス状にカットされた果物は、1カップを1回分とみなしました。
留意点
研究チームによると、今回の研究には次のような弱点があります:
  • 追跡期間が6.2年と比較的短期間であって果物・野菜の死亡リスクへの長期的な影響を調べるには不十分であること。
  • 食生活に関するデータがアンケート調査に基づくため、データに不正確な部分があり得ること。
  • アンケート調査を追跡開始前の1回しか行わなかったため、追跡期間中における食生活の変化を捉えられていないこと。
まとめ
今回の研究からも、野菜や果物を積極的に食べることが推奨されます。 死亡リスクに関して、野菜を生で食べるのが良いのか、それとも加熱調理して食べるのが良いのかは今後の研究で調査する必要があります。