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妊娠糖尿病になった女性は母乳育児により糖尿病のリスクを減らせる

(2015年11月) "Annals of Internal Medicine" に掲載された Kaiser Permanente(米国)の研究で、妊娠糖尿病になった女性は母乳育児をすることで出産から2年以内に2型糖尿病になるリスクが半分ほどに低下するという結果になりました。

研究の背景

妊娠糖尿病になった女性は母乳育児をすることが既に推奨されていますが、母乳育児と糖尿病リスクとの関係について調べた過去の研究の結果はまちまちです。

今回の研究で目新しいのは、妊娠糖尿病を発症した女性の人数が統計学的に有意となるほどの多さであるという点と、2型糖尿病の発症リスクに影響する様々な要因(*)を考慮したという点です。
(*) 妊娠前の肥満・妊娠中の体重増加・妊娠前の代謝的な健康状態・妊娠糖尿病の治療・帝王切開の有無・胎児のサイズ・出産状況・人種・食事や運動などの生活習慣・体重の変化など。
研究の方法

妊娠糖尿病と診断された女性千人超(人種は様々)を対象に、母乳育児の有無と血糖値を調べました。

結果

12%の女性が出産から2年以内に2型糖尿病になりました。 生後6~9週間目の時点において、人工ミルクのみで赤ちゃんを育てていたグループは母乳のみで育てていたグループに比べて糖尿病を発症する率が2倍でした。

出産後の2年間における糖尿病発症リスクについても、人工ミルクに対する母乳の使用率の高さ(完全母乳~完全人工ミルク)と母乳育児の期間の長さ(生後2ヶ月未満~生後10ヶ月超)に応じて35~57%減っていました。

上述の様々な要因を考慮しても、母乳育児と2型糖尿病リスクとの関係は消滅しませんでした。