銀杏のサプリメントはMS認知症に有効ではない

(2012年9月) 多発性硬化症(MS)では、患者の約半数で認知・記憶障害が出るため、これを防ごうと銀杏のサプリメントを摂取する患者もいます。 しかし、"Neurology" 誌に掲載されたオレゴン健康・科学大学による研究で、MSを原因とする認知症に銀杏が効かないという結果になりました。

2005年に行われた小規模の研究(39人を対象)でMS患者に対する銀杏の注意力改善効果が示唆されたため、それを裏付けようと今回の研究が行われたのですが、銀杏の効果に対して否定的な結果となりました。

研究の内容

今回の研究では、MSの患者120人を被験者としました。 被験者の半数に銀杏のサプリメントを摂取してもらい、残りの半数にはプラシーボを投与しました。 その結果、両グループで認知能力に違いは出ませんでした。

補足
研究グループのリーダーは、この研究結果により銀杏サプリがMS患者の認知能力改善の役に立たないのは確定的となったと考えています。 MS患者の認知能力を改善する方法は未だ見つかっていません。
今回の研究は、認知症全般に対する銀杏サプリの効果を否定するものではなく、MSを原因とする認知症のみに限った話のようです。 国立健康・栄養研究所によると、老人性の認知症に対する銀杏サプリの効果が示唆されている研究も複数あります。