緑内障の症状がひどい側を下にして寝ないほうが良い?

(2014年1月) "American Journal of Ophthalmology" に掲載された韓国の研究によると、片眼だけで緑内障が悪化している人は、そちらの眼の側を下にして横になって眠る傾向にあります。 つまり、特定の側を下側にして眠る習慣がある場合、それによって眼圧が上昇して緑内障の悪化が加速されているのではないかというのです。 1990年代に行われた研究でも今回の研究と同様の結果が出ています。

緑内障とは

緑内障は、眼圧の上昇などによって網膜と視神経の損傷が数年をかけて進行し、視力が損なわれるという病気です。 緑内障による視力喪失は、視野の周辺あるいは横側から始まります。 放置していると視野欠損と呼ばれる状態になり、やがては失明に至ります。

現在の技術では、緑内障で失われた視力は戻せないため、病気の進行を阻止するのが治療の目的となります。 緑内障は失明の原因として白内障に次いで世界第二位です。
研究の方法

この研究では、緑内障患者430人の睡眠習慣を調べました。 患者たちはいずれも、片方の眼でのみ視野が損なわれていました。

結果

430人のうち132人が特定の側を向いて横になって眠るのを好んでいました。 そして、この132人の67%において、下になる方の側の眼で緑内障の症状がひどくなっていました。

さらに、眼圧の上昇が原因の緑内障(高眼圧緑内障)と眼圧以外が原因の緑内障(正常眼圧緑内障)とに430人を分けて比較したところ、体の特定の側を下にして眠るのを好む人の割合が、正常眼圧緑内障の患者では66%だったのに対して、高眼圧緑内障の患者では71%でした。

コメント
米国の専門家は次のように述べています:

「今回の結果から、片方の眼で緑内障が悪化している場合には、そちらの側を下に向けて寝ないようにするのが良いと言えるかもしれません。 すなわち、眼が悪化していない方の側が下に来るようにして横を向いて眠るか、あるいは仰向けになって眠るのが良い可能性があります。

ただし、睡眠障害(SAS)のリスク(肥満など)がある場合には、仰向けで眠ることで SAS の症状が出る危険もあります。 SAS も緑内障悪化のリスク要因なので要注意です」