グルコサミンとコンドロイチンの効果はあまり期待できない

(2013年12月) モントリオール大学病院研究センターの研究によると、変形性膝関節炎に対するグルコサミンとコンドロイチン硫酸塩(以下「関節サプリ」)の効果ははっきりしません。

研究の方法

この研究には600人の関節炎患者に参加してもらいました。 この600人の中には関節サプリを飲んでいる人、骨を強化する薬を飲んでいる人、あるいはイブプロフェンなどの鎮痛剤を飲んでいる人がいました。

参加者を対象に、MRI検査を行って関節のあいだの隙間をチェックし、24ヶ月間にわたって関節炎の症状と進行状態を監視しました。

結果

関節サプリと(抗炎症作用がある)鎮痛剤を併用していたグループでは、鎮痛剤だけを服用していたグループに比べて、膝の痛みと膝関節のパーツの1つにおける変形がマシでした。

しかしながら、関節サプリだけを服用しているグループと何も服用していないグループの比較(つまり、鎮痛剤が関与していない比較)では、膝の痛みに関して違いが見られませんでした。

全体的に見ると(参加者をこまかくグループ分けして比較しなければ)、関節サプリを服用している人でも、変形性関節炎の進行は関節サプリを服用していない人と同程度でした。

コメント
リウマチと薬剤疫学を専門とする Brigham and Women's Hospital の医師(今回の研究には関与していない)は次のように述べています:

「関節サプリに効果が無いことを示す研究がまた1つ増えましたね。 膝のパーツが30以上もあるのに関節サプリによる影響がいくつかのパーツでしか見られなかったことを考えると、「膝関節のパーツの1つにおける変形がマシ(上記)」というのも偶然でしょう。

今回の研究結果は関節サプリに対する従来の考え方に影響するものではありません。 すなわち、変形性関節炎にグルコサミンとコンドロイチンは効果が無いと考えられます」
一方、カリフォルニア大学のリウマチ専門家(今回の研究には関与していない)は関節サプリの効果を全面的には否定していません:

「初期の変形性関節炎には薬や治療法が有効であるというのが、関節サプリについても言えるのかもしれません。(つまり、初期の変形性関節炎には関節サプリが有効かもしれない)

変形性関節炎に対して関節サプリの服用を考えている場合には、メリットとデメリットを医師と相談しましょう。 関節サプリには次のような問題点があります、①効果がはっきりしない、②値段が高い、③(健康食品は正規の医薬品のような規制が無いので)安全性に問題があるかもしれない」
資金提供
今回の研究は、関節サプリのメーカーである Bioiberica社(スペイン)に資金を一部提供されています。