グルテン・フリー食に切り替えてもセリアック病による腸の損傷が治まらないこともある

(2016年12月) "Journal of Pediatric Gastroenterology and Nutrition" に掲載されたマサチューセッツ総合病院などの研究によると、セリアック病の子供がグルテン・フリーの食事に切り替えても腸の損傷が治まらないケースが20%近く存在します。

研究の概要

セリアック病と診断され1年以上にわたりグルテン・フリー食をしっかりと続けている子供103人の生検結果と診療データを調査したところ、19%の子供で腸内に持続的な損傷が見られました。

自覚症状やセリアック病の病状を把握するための指標である IgA tTG の血中濃度には、グルテンフリー食により腸粘膜が回復しているかどうかが正確に反映されていませんでした。

解説

最近発表された研究では、成人においてもセリアック病患者の1/3はグルテン・フリー食に切り替えても依然として腸に損傷が生じ続けるという結果になっています。

子供において腸に生じる損傷がどのような長期的なリスクをもたらすのかは不明ですが、成人の場合は腸の損傷によってリンパ腫・骨密度低下・骨折のリスクが増加します。 子供の場合には、腸の損傷による吸収不良と炎症のために身体や認知機能の発達にも悪影響が生じる恐れがあります。