食物繊維の血糖値への効果は特定の腸内細菌を介して発揮される?

(2015年11月) "Cell Metabolism" 誌に掲載されたスェーデンの研究によると、穀物に含まれる食物繊維が血糖値改善の効果を発揮するには特定の腸内細菌が必要だと思われます。

これまでの研究では、2型糖尿病の患者は腸内細菌叢が健常者と異なることや、腸内細菌叢が肥満・糖尿病・心血管疾患のリスクに関与していることが示されています。

全粒大麦パンの効果

この研究ではまず、39人の被験者に全粒大麦を原料として作られたパンを3日間にわたり食べてもらった後、空白期間をおいて精白小麦で作られたパンを3日間食べてもらうという試験を行いました。

その結果、一部の被験者に限って全粒大麦パンを食べて血糖値が改善されました。 そして、この一部の被験者の腸内にはプレボテラ属の細菌が多く存在していました。 プレボテラ属の細菌は食物繊維の摂取量が多い人の腸に多く存在することが過去の研究で示されています。
普段から食物繊維を食べているとそれがエサとなってプレボテラ属の細菌が増え、プレボテラ属の細菌が多いと食物繊維を豊富に含む食品を食べることで血糖値が改善されるということでしょうか。
腸内細菌の効果を確認
次に、全粒大麦パンで血糖値が改善された(プレボテラ属の細菌が多い)被験者の腸内細菌叢を無菌マウスに移植するという実験を行ったところ、腸内細菌叢を移植されたマウスは食物繊維を豊富に含むエサを食べたときに血糖コントロールが改善される体質になりました。