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グレープフルーツで重篤な副作用の出る薬

新薬の登場に伴い、2008年にはグレープフルーツと相性の悪い処方薬の数が二倍以上になっています。 しかし、カナダで行われた研究によれば、グレープフルーツの危険性に無頓着な医師が少なくないそうです。

研究者の話では、グレープフルーツと同時に服用することで深刻な、時には命に関わる、副作用の出かねない薬の数は、この四年間で26種類増えて43種類になりました。 深刻でなくてもグレープフルーツの影響を受けるものを含めると85種類になります。

副作用の種類は、突然死、腎不全、呼吸困難、胃腸の出血などの深刻なもので、少量のグレープフルーツあるいはグレープフルーツ・ジュースであってもこれらの副作用が出る可能性があります。

グレープフルーツとの同時服用に注意が必要な薬
グレープフルーツとの同時服用に特に注意すべき薬には下記のものがあります:
  • コレステロール低下薬
    ゾコール(シンバスタチン)、リピトール(アストロバスチン)、プラバコール(プラバスタチン)
  • 高血圧の薬
    ニフェジピン(ニフェジアク、アフェジタブ)
  • (臓器移植の)拒絶反応抑制薬
    サンディミュン、ネオーラル
  • 心疾患の薬
    アミオダロン(コルダロン、ネクステロン)、クロピドグレル、アピキサバン
  • 抗生物質
    エリトロマイシンなど
  • その他抗ガン剤
副作用の原因となる物質

このような危険な副作用をもたらす原因となるのはフラノクマリン(furanocoumarin)という物質で、グレープフルーツ以外にも、ライムやセビリア・オレンジなどの柑橘類に含まれています。 セビリア・オレンジはマーマレードに使われていることがあります。

フラノクマリンは、体内に入った薬を分解する酵素を阻害して、腸と肝臓で薬が分解されないようにします。 そのために服用した薬のうち体内で作用する量が増加してしまって、グレープフルーツを(数時間前でも、そして少量でも)摂取していると、何回分もの薬を一度に服用したのと同様の状態になります。

このようにして、言わば過剰に服用された薬は、グレープフルーツとの同時摂取を繰り返すたびに蓄積してゆきます。 例えば、コレステロール低下薬であるゾコールを1日に一度、200ml程度のグレープフルーツ・ジュースで服用するというのを三日間続けると、血中の薬量が水で薬を飲んだ場合と比べて330%増加します。

フラノクマリン含有量が少ないグレープフルーツも

フロリダ大学の研究者が、フラノクマリンをほとんど含まないグレープフルーツを開発したことが2013年5月にニュースになっています。

遺伝子改良ではなく、レッド・グレープフルーツとポメロ(ブンタンの原種)をかけあわせた改良品種だそうです。

ただ、この新種グレープフルーツの木の数がまだ少ないため市販までに5年は必要です。 市販前には臨床試験も行うそうです。