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緑茶成分EGCGがガン細胞だけを活性酸素で退治

(2015年1月) "Molecular Nutrition and Food Research" 誌オンライン版に掲載されたペンシルバニア大学の研究で、緑茶の成分であるエピガロカテキン-3-ガラート(EGCG)という化合物が口腔ガンの細胞だけを殺すメカニズムが明らかになったかもしれません。

EGCGが(ガン細胞の)ミトコンドリアにおいてガン細胞の死滅を引き起こすプロセスの引き金となっているようなのです。

EGCGに健康な細胞に影響することなく口腔ガンの細胞だけを殺す作用のあることは、これまでに複数の研究で示されていました。

研究者は次のように述べています:
「EGCGが(ガン細胞の)ミトコンドリアを傷付け、それによって引き起こされるサイクルによって(ガン細胞の)ミトコンドリアのダメージが増大していって、最終的には(ガン細胞において)プログラム細胞死が生じます」

「EGCGはどうやら、ガン細胞において活性酸素の形成を引き起こしているようです。 この活性酸素によってミトコンドリアがダメージを受けて、そのダメージに反応してミトコンドリアがさらに活性酸素を作り出します」

「こうして(ガン細胞の)ミトコンドリアのダメージが増大しているとき、ガン細胞では抗酸化遺伝子の発現量も低下しており、それによってガン細胞の(活性酸素によるダメージに対する)防御力がさらに下がっていました」
「つまりEGCGは、(ガン細胞において)酸化ストレス(によるダメージ)を引き起こしつつ、同時にガン細胞の防御機構も無力化しているわけです」
そしてEGCGは、正常な細胞にはこのような反応を引き起こしません。 それどころか、細胞の防御能力を高めているようでした。
研究の内容
この研究では、ヒトの健康な細胞とヒトの口腔ガン細胞とをそれぞれペトリ皿で培養したものをEGCGに暴露させるという実験を行いました(EGCGの濃度は、緑茶のガムを噛んだときに唾液中に含まれるEGCGの濃度と同程度でした)。 そして、健康な細胞とガン細胞を複数回にわたって採取し抗酸化応答の兆候と酸化ストレスを調べました。
研究チームによると、EGCGが引き起こすガン細胞死滅プロセスには、サーチュイン3(SIRT3)と呼ばれるタンパク質が深く関与しています。 EGCGがSIRT3の活性に選択的に作用して、ガン細胞では活性を低下させ、健康な細胞では活性を増大させているのだと思われます。
SIRT3
SIRT3はミトコンドリアによるエネルギー生産および酸化還元応答に必要とされるタンパク質で、代謝による損傷(metabolic injury)から神経細胞を保護する作用を持ちます。
SIRT3は様々な体組織においてミトコンドリア機能と抗酸化応答において大切な役割を果たしているため、今回の結果は口腔ガン以外のガンにも当てはまると思われます。