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腸内細菌の排除により白色脂肪が褐色化

(2015年11月) "Nature Medicine" 誌に掲載されたジュネーブ大学の研究により、マウスから腸内細菌を排除すると白色脂肪が褐色脂肪(厳密にはベージュ脂肪)に変化することが示されました。

研究の方法
次の3つのグループに高脂肪のエサを与えました:
  1. 無菌マウス
  2. 普通のマウス
  3. 抗生物質により腸内細菌を一掃したマウス
結果

普通のマウスは高脂肪のエサで肥満しインスリン抵抗性が生じましたが、他の2つのグループは太らずインスリン抵抗性も生じませんでした。 そしてこの2つのグループでは、白色脂肪が減少して褐色脂肪のマーカーが増加していました。

抗生物質で腸内細菌を一掃したことによる褐色化の効果は数週間継続しました。

腸内細菌の不在により褐色化が促進されるメカニズム
腸内細菌を一掃したマウスでは、白色脂肪において好酸球という細胞が増加していました。 さらに、この好酸球がII型サイトカイン(インターフェロンやIL-10など)を分泌してマクロファージの分極化に働きかけ、M1マクロファージからM2マクロファージへの変換を促進していました。 そうして増加したM2マクロファージが白色脂肪を褐色化させて肥満を抑制していました。
研究者の口ぶりからすると、白色脂肪が褐色化するのは腸内に細菌がまったく存在しなくなるためではなく特定の細菌が除去されるからであるようです。