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腸内細菌が幼児の性格に影響?

(2015年5月) "Brain, Behavior and Immunity" 誌に掲載されたオハイオ州立大学の研究によると、幼児の性格に腸内細菌が影響している可能性があります。

研究の方法

生後18ヶ月~27ヶ月の幼児77人から採取した大便サンプルを分析して腸内細菌の種類と構成比を調べ、幼児たちの母親を対象に幼児たちの性格に関するアンケートを実施しました。

結果

特に男児の場合に、腸内細菌の種類が多様であると次のような性格となる傾向にありました:

  • ポジティブ
  • 好奇心が旺盛
  • 社交的
  • 衝動的

母乳で育てたか否かや、食事内容、出産方法など腸内細菌に影響する要因を考慮しても、この結果の統計学的な有意性は失われませんでした。

男女の違い

全体的に、腸内細菌の種類と量に男女差はほとんどありませんでしたが、腸内細菌と気質との関係は女児よりも男児で明確でした。

腸内細菌の多様性が少ない女児は自制する、寄り添いたがる(cuddliness)、注意を向けるなどの振る舞いを見せる傾向にありました。 また、Rikenellaceae科の細菌が多い女児は腸内細菌のバランスが取れている女児に比べて恐怖を強く感じるようでした。

一方、男児では Rikenellaceae科と Ruminococcaceae科の細菌および Dialister属と Parabacteroides属の細菌が多いと外向的であるという傾向が見られました。

考えられる理由

腸内細菌とストレス・ホルモンが相互作用することが知られていますが、腸内細菌叢の違いがストレス・ホルモンを介して幼児の性格に影響している可能性もあれば、性格の違いがストレス・ホルモンを介して腸内細菌の構成に影響している可能性もあります。

例えば、外向的な性格の子供はストレス・ホルモンの分泌が少ないためにストレス・ホルモンが腸内細菌に与える影響も少なくなっているとか、腸内細菌の中にストレス・ホルモンの影響を軽減するものがあるためにストレスを感じにくい体質になっている(ストレスを感じにくいのでポジティブな性格になる)といった具合です。

今回の研究で検出された主な腸内細菌はいずれも、振る舞い(性格)や免疫応答に関与することが知られているものばかりでした。

腸内細菌に影響する要因

子供は分娩と授乳により母親から細菌を譲り受け、2才になる頃までに腸内細菌叢の大部分が決定されます。 しかしながら今回の研究では、出産方法・食事内容・母乳育児の期間による腸内細菌への影響は見られませんでした。

ただし、今回の研究では食事内容について詳しいデータを得ていないため、食事内容を重点的に調査すれば腸内細菌への影響が見つかる可能性もあります。
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