H7N9型のインフルエンザ・ウイルスがタミフルへの耐性を獲得

(2013年5月) "The Lancet" 誌に掲載された中国の研究により、H7N9型のインフルエンザ・ウイルスが、タミフル(オセルタミビル)およびその類似薬に対する耐性を有していることが確認されました。

研究の方法

この研究では、H7N9 に感染して2013年4月に上海の公衆衛生医療局で治療を受けた患者14人を対象に、感染から治療までの各段階におけるウイルス量(ウイルス感染症の重症度の指標)を算出しました。

結果

その結果、大部分の患者において、現在唯一 H7N9 に有効であるタミフルなどのノイラミニダーゼ阻害薬によって咽頭スワブ(喉を麺棒でこする)から検出されるウイルス量が減少しており、臨床的な回復と関連付けられました。

ところが、容態が非常に悪化した3人の患者では、ノイラミニダーゼ阻害薬による治療によってウイルス量が減っていませんでした。 このことから、この三人においては、H7N9 がノイラミニダーゼ阻害薬への耐性を獲得したと考えられます。

H7N9 による耐性獲得は、三人の患者から採取したウイルスの遺伝子検査によっても確認されました。 当該のウイルスにおいて、ノイラミニダーゼ阻害薬の耐性を示す遺伝子変異が見つかったのです。

さらに、一部の患者において、H7N9 ウイルスのRNAの痕跡が、体のあらゆる場所から検出されました。 この RNA は感染性であるとは限りませんが、H7N9 が呼吸器以外にも広がる可能性を示唆しています。