ハンズフリー装置で電話しながら運転すると運転ミスが増える

(2013年5月) カナダのアルバータ大学の研究によると、クルマの運転中に、ハンズフリーの(携帯電話を手に持たずに会話できる)装置を使って会話していると、運転ミスが急激に増加します。 運転ミスとは例えば、センターラインを超えるとか、ウインカーを出さずに車線変更するなどです。

研究グループは、アルバータ州で運転中の携帯電話の使用が禁止された際にハンズフリー装置を使用して行う携帯電話の会話が禁止されなかったことに疑問を持ち、今回の研究を行いました。

研究の方法

近赤外分光光度計を用いてドライバー26人の運転中の脳の活動を調べました。 ただし、運転したのは本物の車ではなく運転シミュレーターです。 近赤外分光光度計では、前頭前野の左半分を調べました。

ドライバーたちにはまず、比較対照用としてハンズフリー装置による会話を行わずにシミュレーターの運転に集中してもらいました。 その次に、ハンズフリー装置による2分間の会話をしながら運転をしてもらい脳の活動を比較しました。 会話の話題は感情的にならないものを選んでもらいました。

結果

ハンズフリー装置を用いて携帯電話で会話しているときには、運転に集中しているときよりも脳の活動が有意に増加していました。 26人のドライバーたちの過半数において、ハンズフリー装置による会話によって酸化ヘモグロビンが脳内で増加し、同時に脱酸素ヘモグロビンが減少していた(ニューロンの活性増加が示された)のです。 さらに、このニューロンの活性増加による酸素要求に応えるために、脳への血流も増加していました。

加えて、ハンズフリーで会話をしながら運転した場合には、センターラインを超える・ウインカーを出さずに車線変更する・意図せず加速するなどの重大な運転ミスが有意に増加し、26人のドライバー全員が運転ミスを犯しました。