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血圧降下に数種類の薬を要する場合、脳卒中リスクは依然として高い

(2015年5月) "Stroke" 誌に掲載されたアラバマ大学バーミンガム校の研究によると、高血圧の治療に複数の降圧剤が必要となる場合には、降圧剤によって血圧をほぼ正常に保てていても高血圧を放置しているときと同様に脳卒中のリスクが高くなります。 出典: Blood Pressure Medications Can Lead to Increased Risk of Stroke, Study Finds

研究の方法
この研究では、45才以上の黒人と白人あわせて 26,785人を6.3年間にわたり追跡調査しました。 研究開始の時点で、被験者全体の 12,327人は降圧剤によって収縮期(最高)血圧が 140 mm HG 未満にまで下がっていました。 4,090人は降圧剤の使用にも関わらず 140 mm HG 未満の収縮期血圧を達成できませんでした。
26,785人のうち降圧剤を使ったのが 12,327人+4,090人で、残りの 18,548人は高血圧を放置していたということでしょう。
結果

追跡期間中に脳卒中になったのは820人超でした。 血圧目標値を達成できている場合にも、血圧を下げるのに必要な降圧剤の種類が1つ増えるごとに脳卒中のリスクが33%増加していました。

降圧剤を飲むことなく収縮期血圧が 120 mm Hg であるグループに比べて、3種類以上の降圧剤を飲んでいるグループは脳卒中のリスクが2.5倍高くなっていました。

研究者は次のように述べています:
「血圧のコントロールに降圧剤が3種類も必要であるという状態は、高血圧を放置している状態と大差ありません。 降圧剤の性能は大いに向上していますが、降圧剤だけに頼っていると大きな代償を支払うことになるでしょう」
対策
研究者によるとまず高血圧にならないことが大切で、そのためには次のような生活習慣の改善が有効です:
  • 適度に運動する。
  • 体重を適正に保つ。
  • 塩分摂取量を減らす。
  • 果物・野菜・低脂肪の乳製品を積極的に食べ、脂肪の摂取量を減らす(特に飽和脂肪を重点的に減らす)。
「脳卒中による死亡の率は過去14年間で42%も減っていますが、それはおそらく社会全体として生活習慣が改善されつつあるためだと思われます」