HDLコレステロール値が高い場合にも感染症のリスクが増加

(2018年4月) "European Heart Journal" に掲載されたコペンハーゲン大学の研究で、善玉と言われるHDLコレステロール値が低い場合だけでなく高い場合にも感染症(種類は問わない)で入院することになるリスクが増加するという結果になっています。出典: Higher risk of infectious disease with both high and low cholesterol

研究の方法

コペンハーゲンに住む10万人超を対象に行われた2つの調査のデータ(9万7千人超と9千人超)を分析しました。 これらの調査では、HDLコレステロール値などを調べたのち6年間超にわたり入院が必要となる感染症の発生状況を追跡調査しました。

結果

9万7千人超のデータでは9%、そして9千人超のデータでは31%が感染症で1回以上入院しました。

9万7千人超のデータのほうでは、HDLコレステロール値が理想的(85~95mg/dL)であるグループに比べて、
  • HDLコレステロール値が31mg/dL未満のグループでは75%、および
  • HDLコレステロール値が100mg/dL超のグループでは43%

それぞれ感染症で入院するリスクが増加していました。

同様の比較で9千人超のデータのほうでは、この数字は100%(2倍)と13%でした。
HDLコレステロール値の基準

日本人間ドック学会によると、HDLコレステロール値の適正範囲は40~119mg/dLで、39以下だと「要注意」で29以下だと「異常」です。

コメント

研究者は次のように述べています:

「驚いたことに、HDLコレステロール値が低い場合だけでなく高い場合にも感染症で入院するリスクが増加していました。入院リスクが増加していた人たちは感染症で死亡するリスクも増加していました」

「多数の動物実験や細胞実験で、HDLが免疫機能ひいては感染症への抵抗力にとって重要であることが示されています」