健康的な食品の方が値段が高く、値上げも激しい

(2014年10月) 消費税の増税と円安のせいで食料品の値上げが相次ぎ庶民の生活が苦境へと追い込まれている昨今ですが、"PLOS One" に掲載されたケンブリッジ大学の研究で、健康的な食品の方が値段が高く、値上げ幅も大きくなることが明らかになりました。

研究の方法

94種類の食品の値段の変動を 2002~2012年まで追跡調査しました。

「健康的な食品」の定義

ソース記事の元となった論文のグラフを見ると、果物と野菜がダントツで健康的な食品で、パンや米などの炭水化物はまあまあ健康的、乳製品は不健康、肉・魚・豆類などの動植物タンパク質はどっち付かずといった感じです。

おそらく、タンパク質では魚と豆類が健康的でベーコンやハムなどの加工肉は有害、乳製品は低脂肪のものが良いといったところでは無いでしょうか。
結果

比較的健康に良くない食品の平均値上がり幅が 1,000kcal あたり0.73ポンド(2014年10月現在で約127円)だったのに対して、比較的健康的な食品の平均値上がり幅は1.84ポンド(約322円)でした。

2002年から 2012年にかけて不健康な食品が1.77ポンドから2.5ポンドへと値上がりしたのに対して、健康的な食品は5.65ポンドから7.49ポンドへと値上がりしていました。 この結果は、他の高所得国で行われた研究の結果とも合致します。
パーセンテージで言えば不健康な食品の値上げ幅が42%なのに対して健康的な食品の値上げ幅は32%で、不健康な食品の方が値上がりが激しいということになります。
解説
研究者は次のように述べています:

「健康な食品と不健康な食品の価格差は、食の安全が崩壊する一因となり、健康の不平等と国民の健康の衰退を招きます」

「食習慣の長期的な改善を達成するためには、健康的な食品の価格高騰に対処する必要があります。 健康的な食品の価格高騰は、農業政策や農作物の生産、食品の流通、小売価格の設定など様々な要因に影響されます」

「特定の食品をターゲットとする助成金によって低所得者層の食生活が健康的に改善されることを示すエビデンスも増えつつあります」
英国の場合、質の悪い食事が原因の不健康によって、国民保険制度への負担が1年あたり58億ポンド(1兆円以上)も増加していると推算されています。