心臓発作は遺伝子に爪痕を刻み込む?

(2016年9月) "Human Molecular Genetics" 誌に掲載されたウプサラ大学(スウェーデン)の研究によると、心臓発作は遺伝子に爪痕を刻み込む可能性があります。 心臓発作の病歴がある人は、遺伝子にエピジェネティック(後生学的)な変化が生じていたのです。

遺伝子のエピジェネティックな変化とは遺伝子のスイッチのオンとオフが切り替わるようなもので、様々な病気のリスクに影響を及ぼします。

研究の概要

心臓発作を起こした経験がある人のエピジェネティックな変化を調べたところ、心血管疾患(心臓病や脳卒中)のリスクに関与する遺伝子群などに多数のエピジェネティックな変化が生じていました。

解説
心臓発作が生じたために遺伝子に生じたエピジェネティックな変化が存続しているという可能性の他に、心臓発作が起こる前にこのようなエピジェネティックな変化が生じていて、それが心臓発作の一因となったという可能性も考えられますが、研究者は前者の可能性が高いと述べています:
「心臓発作が生じている最中には特定の遺伝子が活性化します。 これによって心臓発作の急性期に組織が保護され、心臓発作後には体が回復します。 したがって、心臓発作に関係して遺伝子にエピジェネティックな変化が生じる可能性は高いでしょう」