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心臓発作は癇癪を起こしてから2時間以内が危ない①

(2013年5月) "The American Journal of Cardiology" に掲載されたハーバード大学の研究で、心臓発作に見舞われたことのある 数千人を対象にした研究で、心臓発作になるタイミングが癇癪を起こしてから2時間以内に偏っていることが明らかになりました。 癇癪を起こしたあとには一時的に心臓発作のリスクが増加します。

研究の方法

3,886人の心臓病患者を対象に、怒りに関するアンケートを実施しました。 怒りの度合いは、7つの段階(イライラ~自制心を失う怒り)で回答してもらいました。

結果

3,886人のうち前年に怒りを爆発させたことがあると回答したのは 1,484人で、そのうち110人が怒り爆発から2時間以内に心臓発作を起こしていました。 怒りの原因は、家庭の問題、仕事や通勤のトラブルなどでした。

怒りの程度と心臓発作のリスク

心臓発作のリスクは怒りが激しいほど高く、最も激しい怒りでは心臓発作になる確率が4倍以上になりますが、軽度の怒りでは二倍以下でした。

心臓発作のリスクは、「そこそこの怒り」(声に怒りが表れる程度の怒り)では1.7倍、「体が強張り、拳を固く握り締め、歯を食いしばるほどの強烈な怒り」では2.3倍、「自制心を失う激怒であって、物を投げたり、自分や他人を傷つけるほどの怒り」では4.5倍というものでした。

βブロッカーの影響

βブロッカーという血圧の薬を飲んでいた人では、怒りによる心臓発作リスクの増加が減っていました。 研究グループは、心臓発作のリスクがあって怒りっぽい人にこの薬を処方することを提唱しています。

解説

この研究は、怒りが心臓発作の原因になるという因果関係を証明したものではありませんが、専門家の話によると、怒ることによってアドレナリンとノルアドレナリンという「闘争/逃走」応答の化学物質が放出されるので、今回の結果は筋が通っていると考えられます。

アドレナリンとノルアドレナリンによって血圧が上昇し、脈拍が増加し、血管が収縮し、血小板の粘度が増加(血栓のリスクが増加)するためです。 研究者は次のように述べています:
「怒りは放出してしまうほうが健康的だという世間の認識とは裏腹に、怒りを表に出すのは体に負担を与えます。 怒りをぶちまけることによるカタルシス効果なんてものは実は存在しないのですよ。 心臓と血管に短期的および長期的な悪影響があるだけです」

また専門家によると、怒りだけでなく不安感や欝などの強烈な精神状態も、心臓・血管に悪影響を与えます。