心臓発作は癇癪を起こしてから2時間以内が危ない②

(2014年3月) "European Heart Journal" に掲載されたハーバード大学の研究(メタ分析)でも、怒った直後に心臓発作のリスクが増加するという結果になっています。

メタ分析の方法

1966~2013年に発表された9つの研究のデータを分析しました。 9つの研究のデータに含まれていたのは、心臓発作 4,500件、急性冠状動脈症候群(心臓発作や狭心症などを指す意味の広い言葉) 462件、脳卒中 800件以上、そして不整脈 300件以上でした。

結果

怒ってから2時間以内のリスク増加度は、心臓発作と急性冠状動脈症候群では5倍近く、脳卒中は4倍近くでした。 心室性不整脈のリスクも増加していました。

怒りによる心血管リスクは、①怒る頻度が多く、および②心血管イベント(心臓発作や脳卒中など)のリスク要因(心臓疾患の病歴があるなど)がある人で最も高くなっていました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「怒りの爆発はそう滅多にあることでは無いし、怒りが心血管リスクに与える影響は一時的なものであるようなので、怒りによって増加する心血管イベントの絶対リスクは小さいと考えられます」

「ただし、頻繁に怒りを爆発させてばかりいる人では、このリスクは蓄積していく可能性があります。 特に、心血管イベントの他のリスク要因がある人や、心臓発作・脳卒中・糖尿病などの病気を持っている人は要注意です」

「例えば、心血管のリスク要因が多くない人が月に一度怒りを爆発させるだけであれば、怒りによる心血管イベントのリスク増加はとても小さいでしょうけれど、複数のリスク要因があったり心臓発作や脳卒中の病歴があったりする人が頻繁に怒りを爆発させるという場合には心血管イベントのリスクが累積的に増加していくでしょう」

「前者では、年間で1万人につき心臓発作が1件増える程度ですが、後者では年間で1万人につき心臓発作が4件増える程度にまで増加します」

「仮に毎日5回怒りを爆発させるとすれば、この数字は、心血管のリスク要因が少ない人であれば1万人につき年間158件、心血管のリスク要因が多い人であれば年間657件となります」