先進国では5人に1人が心不全

(2015年5月) 欧州では5月8日から10日までが Heart Failure Awareness Day(心不全啓蒙デー)となっています。 欧州の心不全学会によると、先進国では5人に1人が心不全になります。 心不全は治すことができないうえに非常にも苦しい病気です。
心不全
心不全は心臓発作とは別の病気です。 心不全は、慢性的な高血圧のために心臓の負担が増え、それによって心臓が肥大化するという慢性的な疾患です。 心臓壁が厚みを増すために心臓から送り出される血液の量が減少し、体全体に十分な量の血液が供給されなくなります。
心不全の恐ろしさ

心不全は命に関わるだけなく生活の質も著しく損ないます。 心不全の辛さは「細いストローで呼吸するようなもの」と形容されるほどで、心不全の患者は恐怖・不安・抑鬱に悩まされることが少なくありません。 息切れと極度の疲労感のために、仕事や旅行、社交活動にも支障が生じます。

心不全で入院した患者のうち1年以内に亡くなる人は45%で、大部分の人が5年以内に亡くなります。 心不全の患者数は世界全体で2千6百万人になります。

生活習慣で予防できる

しかし、ほとんどの種類の心不全は生活習慣の改善によって予防できます。 生活習慣の改善とは次のようなものです:

  1. 運動習慣を始める。
  2. 健康的な食生活を営む。
  3. タバコを吸わない。

これらの習慣によって、肥満・糖尿病・高血圧という心不全のリスク要因を防ぐことができます。

心不全の発作の症状

心不全の発作の症状を把握しておき、症状が出たとき直ちに治療を受けることで死亡リスクを減らせます。 心不全の危険な兆候のうち主要なものは次の2つです:

  • 脚のむくみがひどくなる。 それが足首から始まり太腿の方へと上がってくる。
  • 息切れ感がひどくなる。 特に横になっているときや、夜寝ているとき。

症状が発生したのち病院で治療を受けるのが4~6時間遅れるだけでも死亡リスクが増加しますが、多くの患者は明確に危険な兆候が生じているにも関わらず数時間あるいは数日間も病院に行こうとしません。

その理由は「心臓が関係している症状だとは知らなかった」とか「最初はそんなにひどい症状ではなかった」というものです。 大部分の患者は心不全の深刻さを知っておらず、心不全が正常な老化の一環であると思っている人までいます。