水分補給だけでは熱中症は防げない

(2013年6月) 熱中症の予防において水分補給は大事ですが、モンタナ大学の研究グループによると水分補給だけでは熱射病を防ぐには不十分で、涼しい場所へと移動する必要があります。

研究者は次のように述べています:

「水分さえ十分に補給していれば熱射病にならないと考えがちですが、水分補給が十分であっても熱射病になったり熱射病で死ぬことがあります。 発汗により失ったのと同量の水分を補給していても熱射病になるときにはなるのです。 重要なのは、体の限界が来たときに作業や運動を中止する(そして涼しい場所に移動する)ことです」

「暑い環境下で活動していて限界になったとき、肉体は限界を伝える徴候を示します。 熱射病を防ぐには、その徴候を適切に認識する必要があります」
熱中症と熱射病

熱中症(heat-related illness)は熱痙攣や熱疲労、熱射病など複数の症状の総称です。 熱中症の第一段階は、熱痙攣(筋肉の痛みなどが症状)です。 第二段階目が熱疲労で、その症状は頭痛・吐き気・めまい・虚脱感・イライラ・喉の渇き・ひどい汗などです。 熱疲労の時点で体を冷やさなければ、熱中症はすぐに熱射病へと進行します。

熱射病(heat stroke)とは、体が熱に圧倒されて、核心温度(体表ではなく体の奥の体温)を調節できなくなった状態のことです。 熱射病になると、汗が止まり、意識の混乱・喪失や、痙攣などが起こります。 熱射病は死亡の危険もある緊急事態で、米国では年間に1千人が熱射病で死亡しています。

ちなみに「日射病」は正式な病名ではないようで、検索で調べてみると「直射日光により生じる熱中症」という説明と「直射日光により生じる熱射病」という説明がありました。