夏に高気温が続くと妊娠満期が迫っている妊婦で早産が増加する

(2014年4月) モントリオール大学の研究で、夏季に32℃以上の高い気温が4~7日間にわたって継続すると出産時期が早まるリスクが27%増加するという結果になりました。

研究の方法
この研究では、カナダのモントリオール(リンク先にモントリオールの温度表あり)における 1981~2010年の出産30万件のデータと気温のデータ(Environment Canada による)を用いて、6~9月に熱波(その地域の平均的な気温に比べて著しく高温の気塊が波のように連続して押し寄せてくる現象のこと)が発生したときの早産(37週未満、preterm)、後期早産(37~38週、early term)、正期産(39週以降、fullterm)の率を調べました。
結果

気温が32℃以上に達した日の翌週に発生した出産件数は2万件近くで、母親の年齢や、これまでに生んだ子供の数、熱波のときの湿度などの要因を考慮した後、極度の熱波によっても早産は増加していませんでした(増加はしていたが、20℃以下のときと28℃以上のときとで、統計的に有意と言えるほどの差はなかった)。

しかし、妊娠37~38週目の妊婦については、32℃以上の熱波が3日間続いた後には17%、そして極端な熱波が4~7日間続いたときに限定すると27%、平常の気温のときに比べて後期早産のリスクが増加していました。

研究者によると後期早産であっても新生児に悪影響があります:
「妊娠37~38週目に生まれた子供であっても呼吸器系のトラブルが増加することが複数の研究で示されています。 (新生児)死亡率も増加します」
理由

熱波によって出産時期が早まる理由について研究者は、高気温によって体内の水分が減少し、そのために子宮に供給される血液の量が減少し、それによって分娩を引き起こす脳下垂体ホルモンの放出量が増加するのではないかと考えています。

また、妊娠中には通常よりも体温調節機能が上手く働かなくなるために、高気温によるストレスによって子宮の緊縮性が増加するようであることが複数の小さな研究で示されています。