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酷暑のときでも扇風機で深部体温は下がる

(2015年2月) 真夏の酷暑のさなかに扇風機を使っても、熱風が叩きつけられるだけで全く涼しくならないように思われますが、"Journal of the American Medical Association" に掲載されたシドニー大学の研究によると、相当に気温が高くても扇風機は、高温による心拍数の増加と深部体温(体の中心部の体温)の上昇を防ぐ効果をもたらしてくれます。
これまでの認識

高気温下における扇風機使用の有効性に関するこれまでの研究では次のような結論になっています:

  • 熱波が生じている高温の時期に扇風機が死亡や疾患を防ぐ役に立つかどうかは不明だ」
  • 「高温期の扇風機使用は逆効果で、体温を上昇させることになりかねない」
研究の方法
今回の研究では、心拍数が増加し深部体温が上昇しなくては生理的に耐えられないという気温と湿度(*)のときに扇風機を使った場合の効果を調べました。
(*) 湿度が高いと汗が蒸発しにくくなるので、汗をかいても体温が下がりにくくなります。

健康な男性8人(平均年齢23才。全員が半袖半ズボンを着用)に36℃または42℃の気温のもとで安静に過ごしてもらい、扇風機を使う場合と使わない場合とを比較しました。 42℃というのは、(オーストラリアの)現行の基準で扇風機の使用が推奨される上限となる高温です。

結果

扇風機の使用により心拍数の増加と深部体温の上昇を抑制できたのは、気温が36℃で相対湿度(天気予報で使われる「湿度」のこと)が80%のとき、または気温が42℃であれば相対湿度が50%のときまででした。 したがって扇風機は、酷暑の時期にも有用であると考えられます。

ただし、今回の研究は若くて健康な男性を被験者として行われたため、持病を抱えている高齢者や、発汗量が少ない人には今回の結果は当てはまらない可能性があります。