身長が高いと肺ガンのリスクが高い

(2018年5月) "Cancer Medicine" 誌に掲載された中国の研究によると、身長が高い人では肺ガンのリスクが増加します。

研究の方法

中国に住む肺ガン患者7千人超と非患者7千人弱のデータに基づき、メンデル・ランダム化解析と呼ばれる手法を用いて、身長に影響する101の遺伝子のタイプと肺ガンのリスクとの関係を調べました。

メンデル・ランダム化解析では、通常の観察研究よりも信頼性の高い結果を得ることができます。

結果

身長が高くなる遺伝子のスコア(高いほど背が高くなる)が高い人は肺ガンのリスクが19%高いという結果でした。 身長が高くなる遺伝子のスコアに応じてデータを3つのグループに分けて比較したところ、スコアが最大のグループは最低のグループに比べて肺ガンのリスクが10%高くなっていました。

類似研究

"Plos One"(2016年)に掲載されたメタ分析では 、身長が10cm高くなるごとに肺ガンのリスクが6%(メンデル・ランダム化解析では10%)増加するという結果になっています。

解説

身長が高いと肺ガンのリスクが高くなるメカニズムは不明ですが、可能性としては以下が考えられます:
  1. IGFなどの成長ホルモンの影響。 成長ホルモンは思春期にかけての骨の成長に強く影響するが、乳ガン・前立腺ガン・大腸ガンのリスク要因でもある。
  2. 身長が高いと細胞が多い。 細胞が多いということは細胞が遺伝子変異を起こして悪性腫瘍になるリスクが高いということでもある。
  3. 身長と発ガンの両方に関与する遺伝子がある(p53、c-Myc、SMAD3.39など)。