肝性脳症の予防にプロバイオティクスが有効

(2013年5月) "International Liver Congress 2013" で発表された研究によると、肝性脳症(HE)の発症を抑えるのにプロバイオティクスが有効です。

研究の内容

この研究では、肝硬変の患者160人に約9ヶ月間にわたってプロバイオティクスを摂取してもらったところ、3ヶ月目から動脈中のアンモニア量が有意に改善しました。 動脈中のアンモニアは腸内細菌によって生産されますが、HEにおける脳障害の主要な仲介因子の1つだと考えられています。

プロバイオティクスのカプセルを服用したグループに比べて、プラシーボを服用したグループでは顕性HEの発症率が2倍でした。

プロバイオティクスとアンモニア
プロバイオティクスは、腸内細菌叢においてウレアーゼ(尿素分解酵素)を作り出さない微生物の割合を増やすことによって体内で作られるアンモニアの量を減らします。
肝性脳症
肝性脳症(HE)は、本来肝臓で除去されるはずの毒素が除去されずに蓄積するために生じる病気で、その症状は、性格の変化や知能障害などの精神神経性の異常です。 肝不全の患者において、脳の病気ではないのにこれらの症状が表れたときにはHEが疑われます。 既存のHE治療では、抗生物質や下剤を用いて腸内での毒素の発生抑えようとします。