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高コレステロールと診断されたガン患者のほうが生存率が高い

(2016年7月) "Frontiers in CardioVascular Biology 2016" で発表されたアストン大学の研究により、少なくとも一部のガンの患者は高コレステロール血症と診断されたときの方が生存率が高いことが明らかになりました。

これまでの研究のデータから、高コレステロールと診断されたガン患者で生存率が上がるのは、高コレステロールと診断されたのちにスタチンなどのコレステロール低下薬が処方されるためだと考えられます。

研究の方法

英国に在住で 2000年1月~2013年3月までの間に肺ガン・乳ガン・前立腺ガン・大腸ガンのいずれかのために入院したガン患者のデータを分析しました。 分析においては、年齢・性別・人種・英国における死因トップ10など生存率に影響する要因を考慮しました。

それぞれのガンのおよその患者数は、肺ガン8千人、乳ガン5千5百人、前立腺ガン4千6百人、大腸ガン4千6百人というものでした。

結果
高コレステロール血症と診断された患者のほうが生存率が高いという結果でした。 ガンの種別ごとの死亡リスク低下幅は次の通りです:
  • 肺ガン: -22%
  • 乳ガン: -43%
  • 前立腺ガン: -47%
  • 大腸ガン: -30%
解説

研究者によると、肺・乳・前立腺・大腸以外のガンにも今回の結果が当てはまる可能性があります。

ただし今の段階では、ガンの治療や予防のためだけにスタチンの服用を開始することは推奨されません。 そういう目的でスタチンが処方されるようになるにはまず、臨床試験を行ってスタチンがガンの予防や治療に有効であるかどうかを確認する必要があります。