高強度の運動で初期のパーキンソン病の進行を抑制

(2017年12月) これまで、パーキンソン病の患者にとって高強度の運動は負担が大きすぎると考えられてきましたが、"JAMA Neurology" に掲載されたノースウェスタン大学などの研究で、初期のパーキンソン病の患者が高強度の運動を週に3回行うことで運動機能面における症状の悪化を少なくとも半年間は抑制できるという結果になりました。

研究の方法

高強度の運動のパーキンソン病への効果を調べるランダム化比較試験を半年間にわたり行いました。 被験者はパーキンソン病が初期の段階にある40~80才の患者128人で、いずれもパーキンソン病の薬を服用していませんでした。

被験者は次の3つのグループに分けられました:
  1. ウォーキング・マシンで高強度の(心拍数が最大心拍数の80~85%に達する)運動を週に3回行うグループ
  2. ウォーキング・マシンで中強度の(心拍数が最大心拍数の60~65%に達する)運動を週に3回行うグループ
  3. 運動をしないグループ

そして半年後に、グループ間でパーキンソン病の症状の程度を比較しました。 パーキンソン病の症状の把握には108点満点の尺度(スコアが高いほど症状が重い)が用いられました。

結果

試験開始時のスコアは、いずれのグループでも20点ほどでした。

半年後の時点で、
  • 高強度の運動を続けたグループは、スコアに変化がありませんでした(症状がまったく悪化していなかった)。
  • 中強度の運動を続けたグループでは、スコアが1.5ポイント悪化していました。
  • 運動をしなかったグループでは、スコアが3.0ポイント悪化していました。

初期スコアが20ポイントのときにスコアが3.0ポイント悪化するというのは、20%のスコア悪化ということで、臨床的にも意味がある程度に症状が悪化したということになります。

コメント

研究者は次のように述べています:
「パーキンソン病の症状の進行を遅らせるには、高強度の運動を週に3回行うと良いでしょう」