タバコ税を増税すると乳幼児の死亡率が低下する

(2015年12月) "Pediatrics" 誌に掲載されたミシガン大学などの研究で、タバコ税を増税すると生後1年以内の乳幼児の死亡率が低下することが明らかになりました。

研究の概要

米国疾病対策センター(CDC)などから入手した 1999~2010年にかけてのデータを分析したところ、タバコ1パックの税金が1ドル上がるごとに乳幼児の死亡件数が1日あたり2件ほど減っていました。 1年あたりでは乳幼児の死亡率が3.2%低下するということになります。

解説

タバコ税が上がると、禁煙する人が増える一方でタバコを吸い始める人が減るために喫煙率が低下します。 妊婦においてもタバコ税の増税により喫煙率が下がることが知られています。

そして、妊娠中のタバコへの暴露(*)が減ると早産などの問題が減るというデータや、妊娠中の喫煙により低体重児・SIDS・奇形児などの問題のリスクが増加するというデータも存在します。 早産・低体重児・SIDS・奇形児はいずれも、生後1年以内の死亡率に深く関わっています。
(*) 「暴露」とは曝(さら)されることなので、妊婦本人が喫煙者である場合だけでなく受動喫煙により妊婦がタバコの煙にさらされる場合も含むのでしょう。
研究者は次のように述べています:
「タバコ税は一般的に喫煙者本人の健康を念頭に置いて実施されますが、今回の研究によるとタバコ税のもたらすメリットは喫煙者本人以外にも及びます」