生活習慣などの後天的な情報が子供や孫に遺伝されるメカニズム

(2015年10月) ここ10年ほどの研究で、男性の食事・投薬・有害物質・ストレスなどの生活習慣や環境が子供(ことによると孫の代まで)の発達と健康に影響して糖尿病・ガン・心臓病などのリスクを増加させることが示されていますが、"Science" 誌に掲載されたマギル大学(カナダ)などの研究によると、そのメカニズムにヒストンと呼ばれるタンパク質が深く関与しています。
ヒストン
ヒストンは精子の一部を形成するタンパク質で受精の際にも受け継がれます。 ヒストンはDNAとは別物ですが、精子細胞の形成中にDNAに巻きつくようにして結合します。

今回の研究により、DNAの他にも遺伝可能な情報が存在していることが示されました。 ヒストンは環境的な要因により化学的に変化することがあります(そうして変質したヒストンが精子に乗って子孫に伝わる)。

研究の方法

マウスの精子細胞が形成されている最中にヒストンの生化学的情報をわずかにいじり、その精子により生まれた子孫を調べました。

結果
ヒストンを改変された精子により生まれたマウスには先天異常(奇形)や骨格の形成異常が見られることが多かったうえに生存率もひどいものでした。 そして、2世代後にもヒストンを改変した影響が残っていました。