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水素水が歯周病治療に効果

(2015年8月) "Antioxidants" 誌に掲載された岡山大学の研究で、水素を豊富に含む水(水素水)が歯周病の改善に有益であるという結果になっています。
Tetsuji Azuma, Mayu Yamane, Daisuke Ekuni, Yuya Kawabata, Kota Kataoka, Kenta Kasuyama, Takayuki Maruyama, Takaaki Tomofuji and Manabu Morita. Drinking Hydrogen-Rich Water Has Additive Effects on Non-Surgical Periodontal Treatment of Improving Periodontitis: A Pilot Study. Antioxidants 2015, 4(3), 513-522; doi:10.3390/antiox4030513 (Licensed under CC BY 4.0)
研究の背景
歯周病と酸化ストレス

過酸化物・過酸化水素・ヒドロキシルアニオンなどの活性酸素種(ROS)は体が病原菌にさらされたときに免疫系が作り出す有用な物質ですが、ROSが過剰に生産されると酸化ストレスが生じます。

この酸化ストレスはDNA・タンパク質・脂質が傷つく原因となりますが、複数の研究により歯周病患者の歯肉溝滲出液・唾液・血液では脂質・DNA・タンパク質の酸化が増大することが示されています。

このことから研究チームは、歯周病には酸化ストレスが関与しており抗酸化物質を摂取して酸化ストレスを減らすのが歯周病の治療にとって有効なのではないかと考えました。

水素水の抗酸化効果
水素分子(H2)には酸化ストレスを低減する抗酸化物質としての作用があり、十分な量の水素を含有する水(水素水)を飲むだけでも水素分子を体に供給することができます。 研究チームは過去に行った動物実験で水素水に歯周病を抑制する効果のあることを確認しています。
水素水が歯周病の患部に触れて効果を発揮するというのではなく、飲んだ水素水が体内に吸収されて抗酸化効果を発揮するということなのでしょう。
研究の方法

この研究では、歯周病の非外科的な治療を受ける患者13人(女性3人)を2つのグループに分けて、一方のグループ(7人)にのみ8週間にわたって水素水1リットルを4~5回に分けて毎日飲んでもらうという試験を行いました。

歯周病の治療(13人全員)は試験開始後2週間目から4週間目にかけて行われました。 歯周の状態の検査は、試験開始の時点と試験開始から2週間目・4週間目・8週間目に行われました。 酸化ストレスの状態を調べるために血液検査も行いました。

結果
試験開始の時点では、水素水を飲まないグループと飲むグループとで歯周の状態に差が無かったのですが、試験開始から2週間目・4週間目・8週間目の時点では、水素水を飲むグループの方が歯周ポケットの深さとアタッチメント・レベル(*)が大幅に改善していました。

(*) 歯周ポケットの深さ+歯肉の下がり幅(参考画像

水素水を飲んだグループでは、試験(水素水飲用)開始から4週間後の時点で行った血液検査で総抗酸化能が飲用開始前よりも増加していました。

結論
研究チームは、非外科的な歯周病治療を受ける患者にとって、水素水の飲用が歯周病の改善に有益であると結論付けています。