「減塩」の塩製品であっても摂り過ぎに注意が必要。 高カリウム血症の恐れ

(2018年4月) ユトレヒト大学医療センターの研究グループが "European Journal of Clinical Nutrition" に発表したレビューによると、ナトリウム摂取量を減らすための食塩代替物(*)により腎臓が健康な人であっても高カリウム血症になることがあります。 食塩代替物はナトリウムの代わりにカリウムを多く含有することが多いためです。 また、腎機能が損なわれている人は野菜や果物(カリウムを豊富に含有する)の食べ過ぎにも注意が必要です。
(*) 「減塩」と表示されている塩製品。 醤油や味噌は「減塩」と表示されていても食塩の使用量が少ないだけだが、食塩で「減塩」と表示されている製品はナトリウムの代わりにカリウムが大量に使用されていることが多い。 例えば「ベジレンド 厚生塩」 「塩分50%カット 減塩しお やさしお」「減塩しお 海藻塩 塩分65%カット」「にっぽんの海塩 おいしさそのまま 塩分ひかえめ 」「お塩で減塩」など。

高カリウム血症とは

高カリウム血症とは、カリウムの血中濃度が正常範囲を超えて高くなり過ぎることです。 腎臓の機能不全や降圧剤の使用によりカリウムの排泄量が低下すると起こりやすくなります。

高カリウム血症は不整脈を引き起こし命にかかわることもあるため、早急に医師の診察を受ける必要があります。

レビューの方法

カリウムの経口摂取による高カリウム血症に関する研究や報告などを調査しました。

結果

今回調査したデータに含まれていた高カリウム血症の症例数は44件(平均年齢49才)でした。 44件のうち17人は腎機能に問題が生じていませんでした。

高カリウム血症の原因として最多だったのは果物/野菜の摂り過ぎ(17件)、次いで食塩代替物の摂り過ぎ(12件)でした。 腎機能が正常な患者に限ると、高カリウム血症の主な原因は食塩代替物やカリウムのサプリメントの摂り過ぎでした。

40人の患者は高カリウム血症から無事に回復しました。死亡したのは3人で、いずれも腎機能が損なわれていない患者でした。

高カリウム血症の症状

高カリウム血症の主な症状は、筋力低下(29.5%)・嘔吐(20.4%)・呼吸困難(15.9%)というものでした。