高血圧に鍼治療が有効

(2015年8月) "Medical Acupuncture" 誌に掲載されたカリフォルニア大学アービン校の研究で、高血圧に対する鍼治療の有効性が科学的に確認されました。出典: Hypertensive Patients Benefit From Acupuncture Treatments

研究者は次のように述べています:
「厳密な西洋科学的手法を用いて効果を検証することによって、高血圧治療に関して中国医学と西洋医学を融合できたと思います」
研究の方法
降圧剤を服用していない高血圧患者65人を2つのグループに分けて、一方のグループでは手首の内側と両膝の少し下に、そしてもう一方のグループでは前腕と下腿(膝から足首)に、電気鍼治療(微弱な電流を用いた鍼治療)を施しました。
1つ目のグループでは東洋医学的に有効とされるツボに鍼を打ち、2つ目のグループでは東洋医学的な根拠の無い箇所に鍼を打ったのでしょうか。
結果

手首の内側と両膝の少し下に電気鍼を打った1つ目のグループでは、70%の患者で血圧が下がりました。 低下幅の平均値は、収縮期(最高)血圧が6~8mmHg、拡張期(最低)血圧が4mmHgというものでした。 血圧改善の効果は一ヶ月半継続しました。

このグループではノルアドレナリン、レニン、およびアルドステロンの血中濃度が低下していました。 低下幅はそれぞれ41%、67%、22%というものでした。
ノルアドレナリンには血管を収縮させて血圧と血糖値を上げる作用があります。 レニンは腎臓で作られる酵素で血圧のコントロールに関与しています。 アルドステロンは電解質を調整するホルモンです。
2つ目のグループでは、血圧にほとんど変化が見られませんでした。
解説
1つ目のグループに見られた血圧降下も大部分が4~13mmHgと比較的小幅でしたが、それでも臨床的に有意な降下幅であり、研究チームによると60才超の患者の収縮期血圧の治療には特に有効だと思われます。
「電気鍼により収縮期血圧のピークと平均が24時間にわたって下がったことから、高血圧患者は日常的に電気鍼治療を受けることによって脳卒中・末梢動脈疾患(PAD)・心不全・心筋梗塞のリスクを下げられる可能性があります」