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高血圧患者であっても適量の飲酒が心臓の健康に良い?

(2014年8月) "Mayo Clinic Proceedings" に掲載された武漢大学(中国)のメタ分析によると、適量(1日に1~2杯)の飲酒であれば、高血圧を抱えている人であっても、心臓疾患や早死にのリスクを下げてくれると思われます。

このメタ分析では、過去に行われた9つの研究のデータ(高血圧患者40万人分ほど)を総合的に分析しました。 これらの研究はいずれも、ワイン・蒸留酒・ビールなどの飲酒量と、心臓疾患・脳卒中・心不全のリスクおよび総死亡率(死因を問わない死亡率)とを照らし合わせるというものでした。

今回のメタ分析では、データを次の4つ(*)のグループに分類しました:

  • 飲酒習慣が無い、あるいはお酒を全く飲めないグループ
  • 1日あたりのアルコール(エタノール)摂取量が10g(**)程度のグループ
  • 1日あたりのアルコール摂取量が20~30gのグループ
(*) 実際には3つのグループに分けていますが原文の通りです。 そして、その分け方も原文の通りです(この分け方に矛盾するような記述が本文にありますが)。

(**) 350mlのビール1缶に含まれるアルコールの量は約14g。
結果
分析の結果、心血管疾患・心臓発作・脳卒中などのリスクに関しては、飲酒量が多いグループほど下がっていました。 ただし、他の複数の研究では、飲酒による心血管リスク(心臓発作や脳卒中などのリスク)低下の効果が大量飲酒者では消滅するという結果になっています。 今回の研究データでは飲酒量が多い人が比較的少なかったため結果の解釈に注意が必要です。

総死亡率に関しては、1日あたりのアルコール摂取量が8~10gのグループで最も低下しており、お酒を全く飲まないグループや飲酒量が多いグループよりも低くなっていました。 飲酒量が少~中程度のグループでは、お酒を飲まないグループに比べて、データ期間中の総死亡率が18%低下していました。

注意点
ただし、過去の研究では1日あたり1~2杯の飲酒量であっても高血圧のリスクが増加することが示されています。

今回の研究で少量を飲酒する人で心血管リスクが下がっていたのも、飲酒が理由ではなくて、飲酒量が控えめな人は他の生活習慣においても健康的であるのが理由かもしれません。 専門家の話では、お酒を全く飲まない人というのは、お酒を飲む人に比べて高齢で、食生活が貧弱で、運動もしない傾向にあります。

したがって、現時点で飲酒習慣が無いのであれば、今回の結果のみを根拠として飲酒習慣を開始するべきではありません。