高血圧の軽減に昼寝が有益

(2015年8月) "ESC Congress 2015" で発表されたギリシャの研究で、昼寝により血圧が下がり降圧剤の服用量が減るという結果になっています。

研究の方法
この研究では、平均年齢61.4才の高血圧患者386人(うち男性200人)を対象に、昼寝時間の長さ・血圧(*)・24時間血圧(†)脈波伝播速度(PWV)・生活習慣・BMI・心エコー検査(‡)を調べました。

(*) 自宅ではなく医療機関で測定した数値。

(†) 携帯型の機器を用いて測定した。

(‡) 左心房のサイズなど。
結果

年齢・性別・BMI・喫煙習慣・塩分摂取量・飲酒量・運動量・コーヒー飲用量など血圧に影響すると思われる要因を考慮したうえで分析したところ、昼寝習慣のあるグループは昼寝習慣がないグループに比べて24時間収縮期(最高)血圧が平均で5%(6mmHg)低くなっていました。 この数字は、起きているときに限ると4%(5mmHg)、夜間の就寝中に限ると6%(7mmHg)でした。

研究者は次のように述べています:
「(昼寝による)中間血圧の低下幅を見ると大したことがないように思いますが、収縮期血圧が2mmHg下がるだけでも心血管イベント(心臓発作や脳卒中)のリスクが10%ほども減るというデータがあります」
PWVと心エコー検査

昼寝グループは非昼寝グループに比べて、PWVが11%低く左心房の直径が5%小さくなっていました。 これらの結果から、昼寝グループの方が高血圧による動脈と心臓へのダメージが少ないと思われます。

昼寝時間の長さ
昼寝時間が60分の場合には非昼寝グループに比べて、24時間収縮期血圧が平均4mmHg低く、夜間における血圧降下(血圧は夜間に下がるのが健康的)の幅が2%大きくなっていました。 夜間の血圧降下が見られたグループは血圧降下が見られなかったグループに比べて、昼寝時間が平均で17分長くなっていました。
「昼寝時間が長いほど収縮期血圧が低かったことから、昼寝により降圧剤の必要量も減ると思われます」