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高血圧の薬


降圧剤の種類
血圧降下剤(降圧剤)には様々なものがあり、高血圧の程度や他の持病などを考慮して使い分けられます。
  • 利尿薬
    利尿薬は腎臓に作用し、体内からナトリウムと水分を排出させて血液の量を減らします。 ナトリウムと共にカリウムも排出されてしまうため、食事に含まれるカリウムとナトリウムのバランスに気をつける必要があります。 副作用として、低カリウム血症・耐糖能異常・脂質代謝異常のリスクが増加します。
  • β遮断薬
    β遮断薬(βブロッカー)は、交感神経に作用して血圧が上がらないようにする薬です。 特に高齢者では、β遮断薬だけではあまり効果が出ないことがあります。 そういう場合には、他の薬と組み合わせて使われます。 副作用は鬱症状・眠気・悪夢・心機能低下などです。
  • カルシウム拮抗薬

    カルシウム拮抗薬は、血管壁の中膜に存在する平滑筋の細胞にカルシウムが流入するのを阻害することによって、血管をリラックスさせます。 狭心症にも有効です。 高齢者には ACE 阻害薬単体よりも、カルシウム拮抗薬のほうが適しているかもしれません。 副作用は、頭痛・顔面紅潮・頻脈・むくみなどです。

    ニフェジピン(ニフェジアク、アフェジタブ)というカルシウム拮抗薬は、グレープフルーツによって効果が強まるの点に注意が必要です。
  • ACE 阻害薬
    アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は、アンジオテンシンI がアンジオテンシンII という血管を収縮させる作用を持つ化学物質に変換されるのを阻害することによって血管をリラックスさせます。 慢性腎臓病の持病がある人に適しています。 副作用は、発疹・咳・発熱などです。
  • アンジオテンシンII 受容体拮抗薬(ARB)
    ACE 阻害薬がアンジオテンシンII の形成を阻害するのに対して、アンジオテンシンII 受容体拮抗薬(ARB)はアンジオテンシンII の受容体を阻害することによって、アンジオテンシンII が効果を発揮するのを防ぎます。
  • レニン阻害薬(アリスキレン)

    アンジオテンシンI が高血圧の原因物質であるアンジオテンシンII に変換されるのを抑制するのが ACE 阻害薬ですが、レニン阻害薬は、その1段階前、すなわちアンジオテンシノゲンがアンジオテンシンI になる段階を阻害します。

    アンジオテンシノゲンをアンジオテンシンI に変換しているのはレニンという腎臓から分泌される酵素ですが、レニン阻害薬は、このレニンがアンジオテンシノゲンとくっつくのを阻害することによってアンジオテンシンI が作られないようにします。

    レニン阻害薬は、作用の仕組みが似ている ACE 阻害薬や ARB と併用すると、脳卒中などの深刻な副作用が起こることがあります。
使われ方

血圧が下がらない場合には、上記の薬を組み合わせて使用したり、α遮断薬・αβ遮断薬・アルドステロン拮抗薬・血管拡張薬などが処方されたりします。

降圧剤は複数のタイプのものを組み合わせると有効です。 どういう組み合わせが適しているかには個人差があるので試行錯誤によって、薬の服用量が最も少なくて済む組み合わせを模索してゆきます。 血圧のコントロールに成功した時点で、アスピリンが処方されることがありますが、これは心血管疾患(心臓発作や脳卒中)のリスクを下げるためです。
新薬のほうが良いとは限らない

以前からある薬に比べて新しい薬のほうが良いとは限りません。 薬の特許が切れてしまうと、製薬メーカーは、その薬が安全で効果が高い、すなわち患者にとって有益な薬であっても売りたがらず、副作用(疲労感や認知機能の低下など)があるかもしれないけれど新しい(したがって特許が切れておらず利益の大きい)薬(例えば、ベータ・ブロッカー)を売ろうとします。

新しく市場に出始めたばかりの薬は、臨床試験を経て世の中に出たとはいえ、長いあいだ使用されてきた古い薬に比べると、副作用のリスクはまだまだ明らかになっていません。