中性脂肪値は果物で下がるが野菜では下がらない?(メタ分析)

(2018年8月) "Cinical Nutrition ESPEN" に掲載された新潟大学などによるメタ分析で、高中性脂肪血症(高トリグリセライド血症)のリスクは果物の摂取量が多いと低いけれど野菜の摂取量が多くても低くないという結果になりました。
Satoru Kodama et al. "Relationship between intake of fruit separately from vegetables and triglycerides - A meta-analysis"

背景

心臓病や脳卒中を予防するために果物と野菜をたっぷりと食べることが推奨されていますが、「果糖の含有量が多い果物は野菜と違って中性脂肪(トリグリセライド、TG)値を増加させるのではないか?」と考える人が後を絶ちません。

そこで研究グループは、果物摂取量と中性脂肪値との関係を明確にするためにメタ分析を行うことにしました。

メタ分析の方法

果物摂取量と中性脂肪値との関係を調べた7つの研究のデータを分析しました。 7つのうち5つがクロス・セクショナル研究(果物摂取量と高中性脂肪血症の有無との関係を一時点において調べた研究)で、2つが介入研究(果物の摂取量を変えると高中性脂肪値がどう変わるかを調べた研究)でした。

結果

5つのクロス・セクショナル研究をまとめて分析したところ、果物の摂取量が多い場合には高中性脂肪血症のリスク(オッズ比)が21%低いけれど、野菜の摂取量と高中性脂肪血症のリスクとの間には関係が見られないという結果でした。

(たぶん2つの介入研究のデータも併せた分析で?)果物の摂取量が多いほど高中性脂肪血症のリスクが低く、果物の摂取量が1食分(*)増えるごとに高中性脂肪血症のリスクが9%下がるという関係が見られました。
(*) オ-ストラリアの基準(基準として適当なのかどうか知りませんが)では果物の1食分は150gです。

留意点

果物が中性脂肪値に及ぼす影響を調べる介入試験を今後もっと行って今回の結果を確認する必要があります。