大腸に炎症のある人では、心臓発作と脳卒中のリスクが増加

(2013年10月) 米国消化器病学会で発表予定の Mayo Clinic のレビュー(過去の複数の研究データを分析したもの)によると、炎症性大腸疾患(IBD)によって心臓発作と脳卒中のリスクが増加する可能性があります。

IBD とは、消化管を中心に原因不明の炎症が生じるという慢性疾患の総称で、主にクローン病と潰瘍性大腸炎の2つを指します。 症状は、直腸からの出血(血便)、下痢、腹部の痛み・痙攣、発熱、体重減少などです。

レビューに用いられたデータ

このレビューはIBD の患者を対象に行われた9つの研究のデータを分析したもので、データに含まれる人数は9つの研究の合計で15万人以上になります。

分析の結果

分析の結果、IBD の患者では脳卒中と心臓発作のリスクが10~25%増加していました。 このリスク増加は特に女性で顕著でした。

解説

これまでに知られている心臓発作や脳卒中のリスク要因としては、喫煙や、高血圧、糖尿病などがあります。 IBD 患者の人は、心臓発作や脳卒中の IBD 以外のリスク要因を放置するべきではない(つまり、禁煙をしたり、高血圧や糖尿病の薬を飲んだりするべきだ)と研究者は述べています。

IBD には、ストレスの軽減、健全な食事、適度な運動などが効果的だと考えられています。 また、喫煙は心臓発作や脳卒中だけでなく IBD のリスク要因ともなるため、喫煙習慣のある IBD 患者は是非禁煙すべきであると研究者は述べています。