イブプロフェンは喉だけでなく心の痛みにも効く。 ただし女性だけ

(2014年8月) 鎮痛剤に心理的な痛みを軽減する効果もあることは以前から知られていましたが、"Personal Relationships" 誌に掲載されたテキサス大学などの研究によると、イブプロフェンは女性の心の傷は癒してくれますが、男性の心の傷には効果が無いようです。

研究の方法

138人の大学生(男性62人、女性76人)を2つのグループに分けて、一方のグループにはイブプロフェン400mgを、もう一方のグループにはプラシーボを飲んでもらい、2つの実験を行ないました。

1つ目の実験

"Cyberball" という4人で遊ぶアメフトのコンピューター・ゲームにおいて被験者を仲間外れにしたのち、どんな気持ちになったかを尋ねました。

2つ目の実験

①親密な関係にある人に裏切られた(心理的な痛みの)経験と②肉体的な痛みを受けた(つまり怪我をしたときの)経験について、作文で詳細に記述してもらい、作文を書いているときの(つまり、これらの体験を克明に思い出しているときの)気持ちを尋ねました。

結果

いずれの実験においても、女性でのみイブプロフェンによって心痛が軽減されていました。 男性では、イブプロフェンを飲んだグループの方が、感じる心痛が強くなっていました。

解説
男性の心痛にはイブプロフェンが効かない理由について、研究者は次のように推測しています:

「男性の場合、イブプロフェンを飲むことによって、自分が感じる痛みを表現するための認知的資源が増加するのかもしれません」

「過去の研究により、男性では感情を制御するための脳の領域が肉体的および社会的な(人間関係に起因する)苦痛を処理する領域とリンクされている可能性が示されています。 仮にその通りであるとすれば、男性の場合には、鎮痛剤によって肉体的な苦痛が軽減されることで、社会的な苦痛を隠す、あるいは抑制する能力に影響がある(苦痛を抑制する能力が損なわれる)のかも知れません」