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IBS の原因が腸内細菌バランスの乱れであることも

(2014年3月) "Gut Microbiota for Health World Summit" でボローニャ大学のバーバラ博士が行った講演によると、過敏性大腸症候群(IBS)はその原因によって、心因性の IBS と腸内細菌叢の異変が原因となる IBS の2種類に大別できます。
過敏性大腸症候群(IBS)
IBS は、胃腸疾患の中では最も良く見られるもので、鼓腸(腹部にガスがたまること。 膨満感や腹痛の原因になる)や不快な便通などが症状です。 IBS では腸に異常が見られないケースが多く、さらに不安感(気分障害)を訴える患者も多いために、IBS は主に心因性のものであると考えられてきました。
根拠
バーバラ博士は、腸内細菌叢のバランスの崩れが IBS の原因であるケースが存在することは、次の2点から明らかだと述べています:
  • サルモネラ菌や、赤痢菌、カンピロバクター菌などの細菌が原因の胃腸炎に一度かかった人の10%が IBS になる。 このような細菌性の胃腸炎では、腸内の細菌叢がひどく乱されることがある。
  • 抗生物質の使用によっても IBS のリスクが増加する。 抗生物質も腸内細菌叢に悪影響を与える。

IBS の原因が腸内細菌叢の乱れにある場合には、胃腸の症状が心因性の場合よりも明確で、腸内細菌叢に著しい異変が見られます。

腸内細菌叢の異変が原因の IBS を改善する方法

博士によると、IBS の原因が腸内細菌叢の異変にある場合には、食事内容を変更することで症状を抑えることが出来ます。

IBS の症状の原因となる食事は炭水化物(糖質+食物繊維)です。 最近の複数の研究で、全粒穀物や、豆類、トウモロコシ、芽キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、キャベツ、セロリ、タマネギ、ニラネギ、ニンニク、いちじく、桃、ブドウなど食物繊維を多く含む食品によって IBS の症状が悪化し、長引くことが示されています。 繊維質をあまり含まない食事をすることによって IBS の症状を改善できるでしょう。

さらに、糖類の少ない食事をすることによって IBS の症状を軽減できることも最近の研究で示されています。 ここで言う糖類とは FODMAP のことです。 FODMAP とは、発酵性オリゴ糖類(fermentable oligosaccharides)、単純炭水化物、ポリオール(キシリトールや、マルチトール、ソルビトールなど)を指します。