運動後の水風呂に筋肉痛や疲労回復の効果は無かった(1/3ページ)

運動後の水風呂に効果は無い?

(2013年8月) "European Journal of Applied Physiolog" に掲載されたニューハンプシャー大学の研究によると、運動後に筋肉の炎症を軽減したり、筋力回復を促進する目的で水風呂に入っても効果が無いと思われます。

この研究で、水風呂に入ったグループと入らなかったグループとで、これらに違いが見られなかったのです。

研究者によると、激しい運動の後に水風呂に入っても筋肉痛などの症状はマシにならないし、競技パフォーマンスが向上することもありません。 冷たくて辛い思いをするだけの時間のムダだというのです。

研究の方法

この研究では、水風呂が、筋肉痛、筋力の回復、そして筋肉の腫れ・炎症に効果があるかどうかに注目して、次のような実験を行いました:

まず、大学生の年代にあたる男性20人(運動選手ではないが日常的に運動はしている)に、-10%の下り坂(写真を見ると多分、下り坂と同様になるように足元が動くように設定したランニングマシンを用いた)を40分間走ってもらいました。

次に、20人を2つのグループに分けて、一方に太ももの深さの冷水の風呂(水温は5℃)に立ったままの状態で20分間入ってもらいました。 ちなみに、5℃の水風呂はとても冷たくて、幾人かは泣きそうになったそうです。

そして、運動をしてから1時間~3日後に、次の4点について複数回にわたり測定し、両グループで比較しました。

  1. 階段を降りるときに感じる筋肉痛、
  2. 四頭筋(太腿を伸ばすときに使う筋肉)の筋力、
  3. 太腿の周径(太さ。筋肉の腫れの程度を見たのでしょう)、および
  4. ケモカイン・リガンド2(CCL2、炎症のマーカー)の血中濃度
結果

このような実験の結果、両グループの間で、筋力の回復にも筋肉痛にも違いが見られませんでした。太腿の周径はについては、そもそも被験者のいずれにも運動後に有意な変化がありませんでした。

CCL2 の血中濃度については、水風呂に入ったグループで減少している傾向がありました。 総じて見れば統計学的に有意だと言えるほどの減少ではありませんでしたが、(水風呂に入ったグループにおける)CCL2 の減少率は個人差が甚だしかったのが特徴的でした。 このことから研究者は、運動後の水風呂が炎症の軽減には少し効果がある可能性があるけれども、断言は出来ないとしています。