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てんかん治療薬レチガビンの改良バージョン。 これから動物実験

(2016年6月) 今年の3月に出たニュースになりますが、ピッツバーグ大学の研究チームがレチガビンと呼ばれる癲癇(てんかん)治療薬を改良した成果が "Molecular Pharmacology" 誌に発表されています。

予備知識

てんかん治療薬の作用は主として、ナトリウム、カリウム、および塩素のイオンに神経細胞膜を通過させることによって脳細胞の興奮を緩和しようとするというものですが、1/3近くの患者には癲癇治療薬があまり効きません。

レチガビンの改良
名称

レチガビンを改良して作られた新しい化合物は、RL648_81(通称「RL-81」)という名称です。

改良点

レチガビンは5つあるKCNQカリウム・チャネルすべてに作用しますが、癲癇や耳鳴りなどの過剰興奮性障害に関与する脳細胞の細胞膜を安定させるうえで必要となるのはKCNQ2とKCNQ3だけです。 そしてRL-81は、KCNQ2とKCNQ3だけに作用します。

効果の比較
研究室でレチガビンとRL-81、そして以前に研究チームがレチガビンを改良して作ったSF0034という薬の効果を比較する実験を行ったところ、RL-81の効力はSF0034の3倍、そしてレチガビンの15倍でした。 RL-81では作用する対象がKCNQ2とKCNQ3だけなので、副作用(*)も少ないと思われます。
(*) レチガビンの副作用は網膜の異常・尿閉・皮膚の変色などです。
今後
研究チームは今後、動物実験によりRL-81の癲癇や耳鳴りへの効果を調査する予定です。