閲覧以外で当サイトのコンテンツを利用する場合には必ず引用・転載・ネタ探しをするときのルールに目を通してください。

性格が衝動的な人は肥満しやすい?

(2017年3月) "nutrients" 誌に掲載されたパリ大学などの研究で、性格が衝動的な人は肥満していることが多いという結果になりました。

研究の方法
フランスに住む18才以上の男女4万2千人ほどを対象に衝動性を調べるためのアンケートを実施し、アンケートの結果を各自のBMI(*)と照らし合わせました。
(*) 本人が自己申告する体重と慎重に基づいた。

データの分析においては、年齢・教育水準・喫煙習慣・飲酒量・身体活動量・月収・婚姻状態・雇用状態といった要因を考慮しました。

衝動性について尋ねるアンケートの内容
今回の研究で用いたのはBIS-11と呼ばれるアンケートです。 質問の数は30で、決断力・注意力・集中力・計画性・飽きっぽさなどを測定しようとします。 質問の内容は次のようなものです:
  • 定期的に貯金しているか?
  • よく引っ越しするか?
  • 転職が多いか?
  • 衝動買いするか?
  • 趣味がよく変わるか?
  • 浪費するか?
  • 現在のことばかりで将来のことを考えないか?
  • じっとしているのが苦手か?
結果

衝動性が強い人は肥満していることが多いという結果でした。 衝動性が強い場合には衝動性が平均的である場合に比べて、肥満のリスク(オッズ比)が男性では1.8倍、女性では1.3倍でした。

衝動性と肥満の関係が最も強く見られたのは男性のクラス3の肥満(BMIが40以上の極度の肥満)で、衝動性が強い男性は衝動性が平均的な男性に比べて、クラス3の肥満であるリスクが3.6倍近くでした。

その一方で、衝動性が平均以下であっても、衝動性が平均的な場合より肥満のリスクが低いということはありませんでした。

考えられる理由

衝動性が強い人は、後々のことを考えずに食べたいものを食べたいだけ食べるので太りやすいのかもしれません。 衝動的な人は暴食したり、特定の食品を依存症的に大量に食べたりすることが多いというデータもあります。

ただし、衝動性が強いために太りやすいという可能性の他に、太っているために衝動性が強いという可能性や、衝動性と肥満が双方向的に影響しあっているという可能性も考えられます。 この可能性を裏付けるかのように、太ると性格が変わるという研究や太ると衝動性が増すという研究が存在します。

関連研究
類似研究

これまでにも衝動性と肥満リスクとの関係について調べた研究は複数行われています。 そのうち、今回と同じくBIS-11を用いた類似研究は大部分が、衝動性と肥満リスクのあいだに関係は見られないとか、弱い関係しか見られないという結果になっていますが、BIS-11以外を用いた複数の研究では衝動性と肥満リスクのあいだの関係が確認されています。

マインドフルネス

"International Journal of Behavioral Medicine"(2015年)に掲載された研究では、「マインドフル」な性格の人は太っていることが少ないという結果になっています。 「マインドフルである」とは、今の自分の心身の状況を把握できているということです。

マインドフルな人、つまり、自分の状況をしっかりと把握できる人は例えば、お腹が空いていないのに「なんとなく」でオヤツを食べたりしません。 テレビを見ながらオヤツを食べていても、お腹がふくれた時点で「もう十分だ」と感じ、そこで食べるのをストップします。 テレビを観ているあいだじゅう惰性で食べ続けたりはしません。