即効性のあるしつけ方と長期的に効果を発揮するしつけ方

(2015年8月) 米国心理学会で発表されたオクラホマ州立大学の研究によると、幼児のしつけにおいて最も効果があるのは短期的には「妥協」ですが、長期的には「理由の説明」です。出典: Punishing a Child Is Effective if Done Correctly

研究の方法
102人の母親を対象に、殴る・駄々をこねる・反抗・交渉・耳を貸さないなどの問題行動を取る幼児をどのようにしつけたかに関する聞き取り調査を行い、次の3種類の対応のいずれが最も効果的かを調べました:
  • 理由の説明 - 当該の行為をしてはならない理由を子供に説明する。
  • 妥協 - 子供の要求と親の方針との中間に位置する妥協案を採用する。
  • 罰 - 罰としてタイムアウト(罰として廊下に立たせたり、正座させたりする)させたり、アイテム(おもちゃなど)を没収したりする。
結果
短期的な効果
  • 短期的に最も効果的だったのは「妥協」でした。 妥協案を子供に提示することによって問題行動の種類を問わず直ちに幼児の行動が改善されました。
  • 幼児が駄々をこねたり交渉してくる場合には、妥協に次いで「理由の説明」が効果的でした。
  • 他人に殴りかかったり反抗的な態度を取る場合には、理由の説明よりも「罰」を与えるほうが効果的でした。
  • その一方で、駄々をこねたり交渉してくる場合には「罰」は最も効果がありませんでした。
長期的な効果
以下は2ヵ月後にあらためて母親に聞き取り調査をした結果です:
  • 殴ったり反抗したりする子供にあまりにも頻繁に「妥協」していた場合には、子供の振る舞いが悪化していました。
  • 殴ったり反抗したりする子供に対して「理由の説明」は短期的には最も効果が少なかったのですが、2ヵ月後の調査でこのような子供の振る舞いが最も改善されていたのは「理由の説明」でした。
  • 反抗に関してのみ、「罰」を適度に(16%未満の頻度で)用いることで振る舞いが改善されました。
タイムアウトの効果的な使い方

同じシンポジウムで発表されたナショナル大学(米国)の研究によると、タイムアウトを効果的に用いるにはタイムアウトの発動条件を子供に事前に伝えておき、さらに、タイムアウトを一貫的に(親の気分次第で発動条件を変えたりすることなく)適用することが必要です。

例えば、子供が問題行動を起こしたときにその場で「これはお仕置きが必要だな。 よし、タイムアウトだ。 30分ほど正座していなさい」という具合に宣告するのではなく、子供に予め「いいかい、これからは他の子供を相手に殴ったり、大声をあげたりしたらタイムアウトだよ」とルールを伝えておき、子供がのちに問題行動を起こしたときに例外なくルール通りにタイムアウトを実行するのが良いというわけです。

研究者は次のように述べています:
「特定の行動と状況に対してタイムアウトを一貫的に用いることで問題行動が減ってゆきます」