球技に使われるボールが感染症を媒介する可能性

(2013年7月) カリフォルニア大学アーバイン校の研究によると、バスケットボールやバレーボールなどのボールを介して感染症に感染することがあります。

今回、研究対象となった菌は Staphylococcus aureus というブドウ球菌の一種ですが、研究者の話では、これ以外の菌もボールを介して感染する恐れがあります。 メチシリンという抗生物質への薬剤耐性を獲得したブドウ球菌は MRSA として知られています。

研究の方法

研究グループは、バレーボールとバスケットボールのボール、これらのスポーツの選手たちの手、および体育館の床を(たぶん3回)検査しました。

いずれ(の回)についても、ボールと床と手のうちの2つを殺菌してから検査しました。 ボールと床は紫外線C波で殺菌し、手は抗菌石鹸で手洗い消毒しました。

それからボールと床と手のそれぞれから Staphylococcus aureus を採取して、選手たちにボールを使って普段のプレイでする通りにドリブルやパスをしてもらいました。

結果

その結果、どの回の検査においても、プレイ後には殺菌した表面に Staphylococcus aureus が(殺菌しなかった表面に比べて?)より多く付着していました。

この研究ではさらに、ボールに付着した Staphylococcus aureus が、ボールが保管される環境において、72時間後にも生存していることも明らかになりました。

プレスリリースでは検査の内容がわかり難いのですが、ボール、選手の手、体育館の床のいずれかにのみ菌が存在しれいてば、その菌が他の2つにも移るということを示したかったのでしょうか。

ブドウ球菌の多くは人体常在菌で健康な人には害がありませんが、今回の研究で対象となった黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、ブドウ球菌の中では最も病原性が強く、皮膚病や食中毒などの感染症の原因となることがあります。