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炎症を促進するタイプの食生活で前立腺ガンや腎臓ガンのリスクが増加

(2017年7月) "Nutrition and Cancer" 誌に掲載されたサウス・カロライナ大学の2つの研究によると、炎症を促進するタイプの食生活を送っている人は前立腺ガンや腎臓ガンになるリスクが高い恐れがあります。

炎症について

炎症は病原体や有害物質に対して免疫系が引き起こす自然免疫反応の一部で、傷の治癒を促進したり病原菌を抑制したりするのに役立ちます。

しかし、炎症は健全な組織まで傷つけてしまうので、感染症や怪我などが生じていないときにも炎症が持続する慢性的な炎症は体にとって有害です。 慢性的な炎症はガン・糖尿病・心臓病・リウマチ・抑鬱・アルツハイマー病など様々な病気の一因になると考えられています。

慢性炎症の原因となるのは、体内から排除されずに残っている病原体・有害物質・免疫系の異常・運動不足・肥満・遺伝的体質・加齢などですが、食事内容も慢性炎症に大きく影響します。

食生活の炎症度と健康

食生活の炎症度とは、普段の食事に含まれ炎症に影響する各種成分がトータルで炎症を促進するか、それとも抑制するかということです。 サウス・カロライナ大学の研究では、食生活の炎症度を判定するのに食事炎症指数(DII)という尺度が用いられます。

これまでの類似研究で、食生活の炎症度が高い人は大腸ガン・乳ガン・膀胱ガン・胃ガン・喉咽頭ガン・腎臓ガン・動脈硬化・心血管疾患(心臓病や脳卒中)・心血管疾患による死亡・早死に・肥満・骨折・抑鬱・精神的苦悩・歯牙喪失のリスクが高いことが示されています。

DIIと前立腺ガン

研究の方法

カナダに住む前立腺ガン患者72人と前立腺ガンではない患者302人の2年分のデータを用いて、DIIと前立腺ガンのリスクとの関係を調べました。

結果

DIIのスコアに応じてデータを4つのグループに分けた中で、DIIスコアが最も高い(食生活が炎症を促進するタイプである)グループはDIIスコアが最も低いグループに比べて、前立腺ガンのリスクが3.5倍でした。

DIIスコアが高いと前立腺ガンのリスクが高いという関係は、BMIが25を超える男性で顕著でした。

DIIと腎臓ガン

研究の方法

カナダに住む腎細胞ガン(*)患者767人とガン以外の患者 1,534人の12年分のデータを用いて、DIIと前立腺ガンのリスクとの関係を調べました。
(*) 最も一般的なタイプの腎臓ガン。

結果

DIIのスコアに応じてデータを4つのグループに分けた中で、DIIスコアが最も高いグループはDIIスコアが最も低いグループに比べて、腎細胞ガンのリスクが41%高くなっていました。

DIIスコアが高いと前立腺ガンのリスクが高いという関係は、60才超の場合(+77%)、BMIが25以上の場合(+64%)、および喫煙歴がある場合(+66%)に顕著でした。