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プチ断食が心血管や糖尿病に有効

IFとは

IF(Intermittent Fasting)と呼ばれる断続的な断食をご存知でしょうか? IFとは、週に2日あるいは3日だけ摂取カロリー量を普段の1/4に減らすというダイエット方法のことです。

カロリーを減らす日を2日設ける場合には2日連続で摂取カロリーを制限することもありますが、3日設ける場合には1日おきに摂取カロリーを制限します。

毎日の摂取カロリーを均等に控えるよりは、このようにカロリーを摂取する日と、摂取しない日という波を作るほうがダイエットの効果の高いことが複数の試験により示されています。

IFの効果
健康効果

臨床試験から得られたエビデンスによると、IFには①炎症を抑え、②血糖値・血中脂質を改善し、および③血圧を下げる効果があります。 断食中の肉体においては、燃焼するモノが変わり、代謝が改善され、酸化ストレスが減少するのです。

さらに、IFに運動と同様の心血管に対する効果(血圧と心拍数の改善や、コレステロールの低下など)のあることが動物実験で示されています。 加えて、IFにアディポネクチン(タンパク質の一種で、炭水化物と脂質の代謝および血管において重要な作用を持つ)を増やして心臓を保護する効果がある可能性も指摘されています。 「IFに肥満外科手術に準じる効果がある」とまで主張する研究者もいるほどです。

ダイエット効果

IFのダイエット効果は1940年代から知られており、動物実験において糖尿病の発症率が減少するという結果も出ていました。 近年の複数の研究でも、摂取カロリー制限により一部の患者で2型糖尿病が改善する可能性が指摘されています。 断食をした被験者において、カロリー制限によって膵臓の機能が改善し、インスリン抵抗性が関わる脂肪沈着物が減っていたのです。

普通のダイエットと同等の効果

IFと普通のダイエットとで効果を比較した研究も存在します。 "International Journal of Obesity" に掲載された2011年の研究で、毎日の摂取カロリーを20%減らす場合と、週に2日連続で摂取カロリーを75%減らす場合とで、ダイエットの効果を比較したところ、どちらでもダイエットに効果があるという結果になりました。 半年間のダイエットで、どちらの場合にも6kg近く体重が落ちていたのです。

IFの問題点

栄養学者の中には、IFに否定的な人も存在します。 普通に食事をする日にカロリー制限をした日のしわ寄せが行く可能性があるというのが彼らの主張です。 IFでは断食をしない日には食事をまったく制限しないため、断食をする日の反動で断食をしない日に食べ過ぎてしまったり、栄養バランスに欠ける美味しいもの(例えばラーメンやハンバーガー)を食べてしまったりするのではないかというのです。

カロリー制限をする日にはカロリーだけでなくビタミンやミネラルなどの栄養素の摂取量も減るのですから、カロリー制限をしない日には、その分までビタミンやミネラルをしっかりと摂っておく必要があるはずです。 それなのにカロリー制限の反動でジャンクフードを食べたりしてしまうと、IFが逆効果ということになります。

また、飢餓状態にある時期には体がエネルギー不足に適応しようとして代謝速度(カロリーを消費するペース)が遅くなることも知られています。

IFの具体例

IFをどういう期間や頻度で行うかは、その人の運動量などによって異なります。 以下は一例です。

土曜日の午後10時:
・この日の最後の食事をする。
・水を500ml飲む。

日曜日の午前10時:
・水に青汁パウダー1回分を混ぜたものを1L飲む。
・緑茶を250ml飲む。
・BCAA(分岐鎖アミノ酸)を5グラム服用する。

日曜日の午後3時:
・水に青汁パウダー1回分を混ぜたものを1L飲む。
・緑茶を250ml飲む。
・BCAAを5グラム服用する。

日曜日の午後10時:
・就寝前に軽い食事をする。
・水を500ml飲む。

月曜日:
・いつも通りの食事に戻る。

上記の断食プログラムのうち、青汁パウダー・BCAA・緑茶は必須ではありません。 つまり、IF期間中は基本的には水しか飲まないというわけです。

空腹感に狼狽せずに空腹感を味わうのがコツです。 断食の反動で月曜日に食べ過ぎてしまわないように、月曜日の分の食事を予め用意しておくのが賢明です。

このような断食プログラムを、体調や気分に応じて週に1度、月に1度、あるいは年に1度行います。