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タンパク質から腸に有益な物質を作り出す腸内細菌

(2015年12月) "Nature Communications" 誌に掲載されたヴァーヘニンゲン大学(オランダ)の研究により、タンパク質が分解されて生じるアミノ酸から酪酸塩を作り出す腸内細菌が存在することが明らかになりました。

酪酸塩は短鎖脂肪酸の一種で、腸の健康にとって有益です。 腸内細菌の中に食物繊維から酪酸塩を作り出すものがいることは知られていますが、アミノ酸から酪酸塩を作り出す腸内細菌の存在はこれまで知られていませんでした。

インテスティニモナス

今回発見された腸内細菌は、新しく発見されたインテスティニモナス(Intestinimonas)属の細菌の一種で、リシン(リジン)というアミノ酸から酪酸塩を効率的に生産します。 ただし、この腸内細菌は万人には存在しません。 この細菌が腸に住んでいない人もいます。

今回の研究では、インテスティニモナス属の細菌がフルクトースリシン(リシンの一種ということなのでしょう)から酪酸塩を作り出すことが示されました。 フルクトースリシンは、食品が加熱されたときにブドウ糖とリシンから形成される化合物(アマドリ化合物)です。

アマドリ化合物

アマドリ化合物は最終糖化産物(AGE)の前駆体として知られる物質です。 食品由来のAGEは心臓病・糖尿病・認知症などに関与していると考えられています。

1日のうちに結腸に到達するタンパク質やペプチド(アミノ酸が連なったもの)の約10%がアマドリ化合物であると推算されています。