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ガン細胞に住み着いている細菌が抗ガン剤を不活化して効き目を損なう

(2017年9月) "Science" 誌に掲載された研究によると、ガンの腫瘍や腫瘍細胞の内部に抗ガン剤を不活化する酵素を生産する細菌(主としてγプロテオバクテリア)が住んでいて、抗ガン剤の効き目を損なっている恐れがあります。

シチジン・デアミナーゼ

今回の研究では、こうした細菌が生産する「シチジン・デアミナーゼ(CDD)」という酵素がゲムシタビン(膵臓ガンの治療に用いられる抗ガン剤)の効果を損なう(抗ガン剤としての効果を発揮しない形態へと変えてしまう)ことが示されました。

ただし、CDDは2種類(長アイソフォームと短アイソフォーム)に分類されます。 そして、マウス実験においてゲムシタビンの効力が奪われたのはCDDが長アイソフォームの場合のみでした。 また、この細菌自体はゲムシタビンの影響を受けないようでした。

膵臓ガンの76%から検出

膵管腺ガン患者の113の腫瘍組織を調べたところ、こうした細菌が76%にあたる86の組織から検出されました。

対策は抗生物質

結腸ガンを発症しているマウスを用いた実験では、長アイソフォームのCDDを生産するγプロテオバクテリアによりゲムシタビンに対する耐性が発生しましたが、この耐性は抗生物質の使用により消滅しました。

他のガンでも?

研究者の話では、膵臓ガン以外の腫瘍にも抗がん剤の効果を損なう細菌が住み着いている可能性があります。